【書評】多動力 これって買いですか?

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多動力:堀江貴文

ハリー
この本の書評だよ!

ご存知、堀江貴文氏のベストセラー、多動力です。

帯には、「何万の仕事を同時に動かす『究極の力』」と書かれ、表紙にはホリエモンの顔写真がどーんと載っています。

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カバーを剥がしてみると…なんともシンプルなデザイン。本棚によく映えます。

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あえてこういう感じにしたのか、それとも…

 

ホリエモンのことだから、「こんなところのデザインに金をかけているやつはバカ」とでもいうかもしれません。

では、書評スタートです。

※ネタバレを含みます

※異論、反論どんどん来てください!

 

ホリエモンについてざっくり

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マスコミによく取り上げられたり、テレビやラジオに出演しているので、顔はご存知の方はいると思うのですが、どんな人かざっくり説明します。

堀江貴文

1972年、福岡県生まれ。

今は〇〇や〇〇を始め、数多くの企業やプロジェクトに首を突っ込んでいるみたいです。

なるほど、それで多動力。この本はホリエモンだからこそかけたのかもしれませんね。

多動力とは

本書のタイトルであり、キーワードでもあります。

最初からガンガンネタをバラしていきますよ!

多動力とは何か?

それは、「いくつもの異なる仕事を同時にこなす能力」です。

しかし、多動力がある人は、次から次に、興味が移り変わってしまい、全くもって落ち着きがない。…

堀江貴文:多動力より

さて、『本は冒頭』と言う人もいるくらい、タイトルと最初の一文はまさに本の顔ですが、この分はその役目をしっかり果たしていると言えるでしょう。

 

もともとこの多動力というワードはホリエモン自身が作り出したものなので、「多動力って何?聞いたことないけど…」とこの本を手に取った人に対して、この本の内容を端的かつ明快に伝える働きをしています。

多動力とは、いくつもの仕事をこなす力であり、それはインターネットが発達して来た現代の世界に必要でな力あると述べています。

 

なぜ今の時代に多動力?

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今の時代は、インターネットを中心に発展していると言っても過言ではありません。インターネットは、文字どおり私たちの生活を一変させました。

ではなぜインターネットが私たちの生活を変えることができたのかというと、それはインターネットが水平分業型のモデルだから、とホリエモンは言います。

水平分業モデルとは、本来の意味では〇〇ですが、ここでは〇〇という意味で捉えて良いと思います。この産業のあらゆる縦の壁が希薄になっていく中で、この壁を越えることができれば大きなイノベーションを起こすことができます。

例えば、HuluやNetFなどはテレビとスマホの壁を超えました。ウーバーはタクシー業界に新たな風を巻き起こし、Airbnbは個人の家という概念を壊しました。

 

今、革命的なアイデアや製品はこうした「業種の壁」を超えて起こることが多くなっています。

また、かつてはマイナスイメージの強かった転職が当たりまえになって来ており、かつてのように、一つの仕事でずっと食っていくことの方が難しくなって来ているのです。

 

そんな時代にこそ、多動力は求められるのです。数多くの引き出しを持ち、一つの仕事にとらわれない奔放な生き方こそ、ホリエモンは本書で説いているものです。(違ってたらごめんよホリエモン)

 

内容

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さてさて、ここまでお読みくださっている方はきっと

この本すごいいいこと書いてありそう!と思っている方が多いのではないかと思うのですが、はっきり申し上げますと

ここからはほぼ駄文

でした。

良かったのは前書きと終わりにだけ。ぶっちゃけていうと、本屋の立ち読みで十分のような気が…

というのも、この本に書いてあることは、今まで出版されてきたいわゆるベストセラー本の中にしっかりと書いてあります。

 

ホリエモン自身がこの『多動力』の中ではっきりと言っているように、ベストセラーはコピペ本なのです。

というわけで、なーんだと思った人はそっとこのページを閉じてもらって、ここからは本を読んで感じたことを書いていきたいと思います。

 

感想1. 人を馬鹿にしている感じが否めない

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ホリエモンは、割と好みが分かれるタイプのような気がします。好きな人は、「カリスマ性がある」だったり、「教養が高い」などの理由を挙げられる方が多いです。それに対して、嫌いな人の意見は、「人を馬鹿にしている」とのこと。

僕は、ホリエモンのそこがいいと思うんですけどね。

ホリエモンは言葉に服を着せません。何も隠そうとせずにはっきりと口にします。この悪癖というかなんというかは、ライブドア時代に身につけたんでしょうか?これなら売れる!みたいな。

とにかく、思っていることを忌憚なく口にするので「お前ら、バカかよ」という感じがどうしても出てしまいます。それがいいか悪いかは別にして。

これがダメな人には買わない方が身のためかもしれません。

『ストレスにさようなら』みたいな章で余計にストレスを溜めることになりかねないかもw

 

感想2.大げさ

これは大体どのベストセラーの本もそうなのですが、「とりあえず世間と違うこと言っとけ!」という感じがします。きっと数ヶ月後には、「やり通す力」みたいな本が出るんだろうなぁ、なんて。

例えば、

「すべての仕事はスマホでできる」

みたいな表題は気をひきそうですが、残念ながらすべての仕事がスマホでできるわけがありません。(3DCGをスマホで作ってたり、プログラム書いてコンパイルしたりできるのであればぜひ見てみたい)

いうにしても、(堀江貴文がやっている)すべての仕事はスマホでできるくらいのものですが、果たしてそれもどうなのか…もしそうだったら別の章で言っていた、

私の肩書きは、実業家で、コンサルタントで、プログラマーで…と書いてあったうち、半数以上はただのお飾り以下と言えるでしょう。

こういう、誇大広告のようにそれっぽいことを言って結局何がわかるでもないのが本書の残念なところです。

 

感想3. とりあえず最後には勇気!

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日本語には面白い特徴があるのはご存知でしょうか?文の最後に〇〇する勇気とつけるだけで、どんな文章もポジティブに変えることができるのです。

 

「え、そんなことはない?だったらやってみましょう。」

「恋人に嘘をつく勇気」

まるで恋人を守るために、仕方なしに嘘をついているみたい!やっていることはただ嘘をついているだけなのに!

「負けを認める勇気」

まるで負けることが潔くかっこいいみたいな響き!ただ単に負けただけなのに…

とまあ、西尾維新先生の本で読んだのですが、翻ってホリエモンの多動力を読んでみると…

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あー、やっちゃってますね。これ、かっこよく言ってるけどもう何を言っているのやら…ただ会議中にスマホいじってるだけやんけ。そのくらいなら会議に出るなよ。これこそ会議に出ない勇気!ですよね。(もうめちゃめちゃ)

ベストセラーでも買わない勇気を持ちましょう!

 

感想4. いいことも言っている

あれはダメだ、これはダメだと書いてきましたが、きちんと中身のあることも書いているんです。

例えばこんなこととか。

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勉強において1番大切なのは疑問を持つことだと思います。そのあとは一生懸命考えてもいいし、質問を投げ開けてもいい。そのプロセスが人間を成長させていくんだなと思いました。

 

まあ、でもこの人1番最初の章で、

寿司職人は親方に弟子入りせずにインターネットで作り方を学べ。インターネットにはありとあらゆる情報が載っている

みたいなこと言ってたし、他の章では

電話をする人はあなたの時間を奪っている。電話をかけてくるやつとは仕事をするな。

と言っていた。

 

果たして、インターネットに本当にいろんな情報が載っていて、問いかけによって時間が奪われるなら、

調べたら出てくるようなことを質問して、ホリエモン自身が相手の時間を無駄にしていないか

という疑問が沸き起こります。ムムム…

 

感想5. やっぱり適当に書いているのだろう

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先ほど、ベストセラーはコピペ本と書いてありましたが、今までの指摘からどうもホリエモンがこの『多動力』を真剣に書いているとは思えません。

おそらく、随分と適当にコピーライターと対談をして、その人がエッセンスをまとめ上げたのでしょう。(ホリエモンの本の中にはそうした描かれ方が多いとこの本に書いてありました。)

 

ホリエモンの本は、おそらく

有名になる→適当に書く→売れる→さらに有名になる→適当に書く→売れる

のスパイラルに入ったのでしょう。これを無名の新人が書いたところで売り上げはほとんどなかったはずです。

さて、ここから何が言えるかというと、堀江氏の言葉を借りれば、

 

わかりましたか?あなたはすでに奴隷です。ニヤニヤしながら、「教養のない奴はバカだなー」なんて思っていたあなたも実はホリエモンの罠の中かもしれませんよ。(そう言っている僕もこういう駄文を書いて炎上させようとしてるホリエモンの罠にはまっているのかもしれませんが…)

 

結論:ベストセラー本を買わない勇気を持て

 

まとめ

1400円は、自分へのご褒美に美味しいものでも買おう

 

最後に

久々の書評でした。読み慣れた人なら30分で読めてしまうと思います。ビジネス書にありがちな、インパクトをゴリゴリに押し出し、実用的なことはあまり書いていない本だなと感じました。そもそも多動力に関係ないことも多かったです。

まあ、これからの時代、多動力が必要になるのは大いに賛成しますし、堀江氏が成功されている方というのは重々分かっています。

とても感動された方は、Just Do It を実際にやってみるといいと思います。これをやり始めたあなたは、おそらくホリエモンみたいになるか、根無し草になるか…

どちらにせよ、

本書が、あなたの人生を大きく変えることができれば、これに勝る喜びはない

と堀江氏が冒頭で書いたように、人生を大きく変えることになるとは思います。

JustDoIt

 

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