私立の入試や国公立の2次試験、それにTOEFLなどの英語のテストの際には英作文を書く必要がある人も多いと思います。
でも、授業でもほとんど教わらないし、正解がわかりづらいのでどうやって勉強すればいいかイメージがわかない人も多いのではないでしょうか?
そこで、この記事では英作文で気をつけたいこと、そして勉強法について紹介していきたいと思います。
目次 (クリックでジャンプ)
英作文の種類に注意する
まずは、英作文の種類について触れたいと思います。英作文は、
- 和文英訳
- 自由英作文
の2種類があります。それぞれに気をつけるべきポイントが違うのでここでは分けて解説していきます。
和文英訳とは、日本語→英語
和文英訳とは、文字通り和文(日本語の文) を英語にする問題です。例えば、次のような感じ。
【問題】次の文章を英語に訳しなさい
ケンは札幌に行ったことがある
この文章を英語で意味がわかるように書くのが和文英訳です。
日本語をきちんと把握し、それを的確に英語に置き換える能力が問われるとともに、英文法力や語彙力などで得点差が生まれます。
自由英作文とは、作文の英語バージョン
自由英作文はあるテーマやお題に沿って自由に英語の文章を書く問題です。これも例を挙げてみましょう。
【問題】以下の問いに、150字以内の英語で答えなさい
日本が移民を受け入れることは賛成ですか?反対ですか? 理由も合わせて答えなさい。
このように、賛成、反対がある問題や状況を説明させる問題などが出題されるパターンが多いです。
自由英作文では、文章の構成をしなければならないので和文英訳より、”国語的な” 能力が問われることになります。
では、ここからはそれぞれの問題で気をつけたいポイントについて解説していきます。英作文の勉強法については後で書くので煩わしい人は最後の方まで飛ばしてみてください。
和文英訳で気をつけたいポイント
日本語の文章を読みかえる
和文英訳の問題は意地悪なものが多く、書いてある問題文のままでは英語に変換しにくかったり意味が通らないものが多いです。
そのため、和文英訳の際には基本的に与えられた文章をしっかりと理解するところから始まります。文章をバラバラにして英語だとどういう文章になるのか考えるイメージです。
この時、自分が英語にしやすいように読み替えることが大切です。なるべく平易な文章だったり、主語を補ったりして解読しましょう。
英文法の間違いがないかチェックする
和文英訳の採点方法は一般的には減点方式です。そして、そこで一番減点されるのが、英文法上の間違いです。
そして、問題は大体において「文法で間違いが多いところ」や「気をつけないと間違えるところ」が出題されます。
なので、1回全部の文を書いた後で、しっかりと見直しましょう。また、文法に自身のない人はしっかりと勉強をしてからテストに望むようにしましょう。
自信があれば、出題者が求めている答えを書く
和文英訳は割と「出題者がこの答えを書いて欲しい」と思っている文というのがあります。それは先ほども言ったようによく間違える部脳が含まれていたり難しい語彙が含まれていたりします。
これを避けて無難な答えを書くのも一つの手ですが、もし自信があるのなら思い切ってそれを使ってみるのも手です。
問題の出題者の意図を汲み取ることは非常に大切で、とりわけ和文英訳などはその能力で差がつきます。
自由英作文で気をつけたいポイント
今度は自由英作文の問題です。自由英作文は “自由” とついているのですが色々な制限があったりとやや特殊だったりします。
しっかりと文章の構成を練る
自由英作文では英語以前に「お題に対してどのように解答を作るか」が問われます。要は問題を解釈してどう答えるかというところから勝負が始まるわけです。
これはどちらかというと英語の能力というより国語に近い気がします。なので小論文と同じように文章の構成や論理の展開などが重要になります。
また、「賛否を聞かれた場合には賛成か反対かを先に論じる」、「話が抽象的になりすぎたら例を出す」など英作文のおきまりの流れも覚えておいたほうがいいでしょう。
これについては小論文の記事を見て勉強してもらえればいいと思います。
間違いのないような英文で勝負する
そして、和文英訳と自由英作文の最も大きな違いは、「無理して難しい文章を使わなくてもいい」ことです。自由に書けばいいので間違えるリスクを取らずに済ませられるのです。
だから、むしろ回答を英語で作る前に、「いかに自分の知っている単語や文法を使って自由英作文を作れるか」が鍵になります。
これについては練習がある程度の練習が必要なのでしっかり対策をしていくといいでしょう。
さりげなく難しい文章を入れるとポイント高い
自由英作文は和文英訳と違って「論理の流れ」などやや点数化しにくい部分があります。そのときに大切になってくるのは、採点者の心象です。
いくら間違えないからと言って簡単な文章ばかり使っていると採点者は、「この受験生は英語が苦手なんだな…」と思ってしまいます。そうすると思わぬところで点数ががさっと引かれたりします。
なので、露骨に簡単な文章を使うのではなく所々難しい文法や語彙を混ぜ込んでいくといいでしょう。
問題文などから文章をパクってくる
これは和文英訳でも使えるテクニックなのですが、英作文のテストの前の問題文などから文章をそのままそっくりパクってくるというテクニックがあります。
例えば単語を少し入れ替えただけで使えるものがあったらそれを使ったり、良い言い回しだなと思ったものを流用してみるのもアリです。
これをすることによって変なミスを避けることができたり、ひょっとするとよりナチュラルな文章を書くことができます。
ただし、変にやると逆に失敗する可能性もあるので最低限度にとどめておくと良いでしょう。
特定の分野の語彙力をつけるのもアリ
自由英作文では出題されるジャンルが割と決まっていて、主なジャンルは次のようなものです。
環境問題・倫理・国際情勢・最新技術・未来
特に、私立校であれば学科の専門的な範囲(例えば医学部なら医学に関する自由英作文) が出題されたりします。これは過去問を見て確認しましょう。
そして、それがわかっているのであれば「あらかじめ分野を絞って対策を立てる」ことができます。これをしておくと英作文でその分野の問題が出題された時も有利になるのでぜひやっておきましょう。
オススメはリンガメタリカという英単語帳です。普通の単語帳では見ないような単語がジャンル別に載っているので目を通しておくと良いでしょう。
英作文の勉強方法
では、ここからは英作文の勉強法について書いていきたいと思います。
実践的な例文を覚える
まずは、英文を丸々暗記するところから始めましょう。ポイントとしては、「実践的な例文を覚えること」です。
では、実践的な例文とはどのようなものでしょうか… ポイントは「応用の効く文章」です。例えば、以下の例文を見てみてください。
最初の文章は、普通の文章です。これくらいなら別にテスト会場で文章を作っても間違えないと思います。が、下の方の文章では慣用句的な表現が含まれていますし、英語特有の言い回しです。
このような文章は動詞を変えたりするだけで応用が利きます。このような文章をたくさん覚えて引き出しを多く持っておくことで幅の広い文章に対応することができます。
また、覚えた文章を部分的に変更するだけであれば、文法的な間違いもグッと減らすことができます。
なのでぜひ例文を暗記してみてください。暗記にオススメな文章が載っている問題集はこちらの記事で紹介しています!
自分の得意な形を持っておこう
これは自由英作文の方がメインの勉強ですが、論の流れを一から考えるのは大変だし時間がかかります。そこで、こういう問題が来たら自分はこうやって答えようという「自分の型」を持っておくことをお勧めします。
ちなみに、例を出すと「賛成・反対を問う問題」に関して僕は次のように進めていました。
賛成か反対か聞かれたら
- まず、賛成か反対かをはっきりする。
- その理由は3つあります。
- 1つめは~。2つめは~。3つめは~。
- ただ、この問題に関しては確かに、△△△という反論があるかもしれません。
- しかし、それに関しては□□□□です。
- よって、私はこの問題に賛成(反対)です。
このような “型” を作っておいて、それを文字数やお題に合わせて変形していくと時間の短縮になります。特に大学入試では英作文以外の問題も解かなければならないため、慣れてきたら時間制限もしっかり設けて練習すると良いでしょう。
積極的に先生に添削してもらおう
英作文は、自分で書いているときには間違いに気がつかなかったり、そもそも採点できなかったりします。なので何と言っても自学自習がしにくいです。
そこで、英作文は先生や講師に積極的に採点してもらうと良いでしょう。そうすることで、間違いに気が付けるだけでなく英語として自然な言い回しを教えてもらったりお題にぴったりの表現を知ることができます。
このようにして書くことができる文章や表現を増やしていくことでどのようなかけるセンテンスの幅や深さを増やしていくことが大切です。
最後に
英作文は得意、苦手がリーディングと比べてはっきりと点数に現れる気がします。また、リスニングなどの違って勉強方法がわからない人も多いと思います。
ただ、勉強法がわからない = 勉強しても点数が上がらないわけではありません。しっかりとセンテンスを覚えて文章を書くことになれれば必ず点数は上がります。
英作文の問題集などはこちらの記事で紹介をしているのでぜひ参考にしてみてください!