大学生の中で、起業を考えている人は多いと思います。
僕もその中の一人で、昔は「起業したるぞー!」ってめちゃめちゃ意気込んでいました。
ただ、その時は何をやらなきゃいけないのかぜんぜんわからなかったので、VCに遊びに行ったり使えもしない人脈を広げていたりしました。
しかし、大学の3回生になってどうしたらいいかようやく気がつき始め、今では個人事業主として確定申告に追われる日々を過ごしています。
この記事では、そんな僕が気がついたことを、昔の自分に伝えるように書いていきたいと思います。
この記事でお伝えしたいことは、たった1つだけです。それは…
目次 (クリックでジャンプ)
大学生で起業をしたい人はどのくらい?
大学生で起業をしたい人ってどのくらいいるのでしょうか?
え、これを説明する理由? 後でしっかり話します。
法政大学の経営学部の教授による『大学生の起業意識調査レポート』というレポートによると、大学生の中で「起業をしたい」、もしくは「興味がある!」という人は実に70%以上ということになっています。
すごいですね、漠然とでも考えたことがあるひとは実に 70%以上いるのです。
さて、問題はここからです。起業したい!と思った人が実際どういう行動をとったか。
下の表をみてください。したいと思ってから実際にどこまでいったかの進捗度を示したものです。
現在の状況 | 数 (N=280) | % |
---|---|---|
とくになにもない | 79 | 28.20% |
はじめて事業のアイデアを考えた | 78 | 27.90% |
パートナーを探した | 35 | 12.50% |
ビジネスプランを作成した | 30 | 10.70% |
ビジネスチャンスのある市場を見つけた | 26 | 9.30% |
製品開発に着手した | 13 | 4.60% |
潜在顧客と話しをした | 9 | 3.20% |
設備やツールを買った | 4 | 1.40% |
設立日を決めた | 4 | 1.40% |
資金調達を金融機関に持ちかけた | 2 | 0.70% |
なんと、設立日を決めたり資金調達を持ちかけたのはなんと1% 前後。つまり100人に1人いるかいないか、という数字なのです。
しかも、「設立日を決めた」だけなのでまだ設立していない可能性というのはあるわけです。
そして更に、起業をしたからと行って必ずしも成功するわけではありません。むしろ失敗するケースの方が多いのです。
つまり、大学生が起業するまでにはかなり高いハードルが待っているというわけなんです。(前よりは優しくなった、という人もいますが、依然として高いというのが僕の持っている印象です)
大学生が起業をする上で障害となるもの
大学生が起業をするのには、何が障害になっているのでしょうか?それも先ほどの『大学生の起業意識調査レポート』を参考にしてみると…以下のようなことがわかります。
- 資金調達、資本金
- 技術的なノウハウが足りない
- 経済環境が足りない
- 起業家の仕事の負荷が大きい
こうしたハードルがあるのです。
特に、学生として勉強も頑張りつつ、それでいて起業の準備をしようとするとどうしても負担になってしまいます。
これらのハードルを飛び越えるには、少し前まではかなり大変でした。だから、起業する人はほとんどいなかったのです。ですが、最近はそうでもなくなってきました。
コレらのハードルを超えられる道ができてきたのです。
そう、それが「プログラミング」なのです。
プログラミングはハードルを飛び越えやすい
では、なぜプログラミングを学ぶことが起業につながるのでしょうか?それは、以下のような理由からです。
- 小資本
- 世界中の人にリーチできる
- ちょっとの努力で最先端に届く
- 影分身できる
最後の影分身できるというのは、ズバリ「ネット上であなたの代わりを作ってくれる」ということです。
例えば、食べ物を売るにしても、営業をかけたりお客さんから注文をとったりしなければいけません。
もしこれをリアルでやろうとすると、あなたはあっちへ行って営業をかけ、こっちへ行って発注し、ということを繰り返さなければなりません。
でも、プログラミングの知識があって、ネットで受注をしたりホームページを作って集客ができればあなたは他のことをする時間を手にいれることができるのです。
つまり、ネット上に「あなた」の分身をたくさん作る、これが影分身です。
プログラミングは全員がやるべき?
たまに、
という人がいますが、少しでもいいのでかじっておいた方がいいと思います。
その理由は、「今、プログラミングが使われていない仕事なんてない」と言えるくらいプログラミングがいろんなものに関わっているからです。
例えば、経営を専攻する人でもExcel くらい使いますよね?あれのマクロが組める(≒ プログラムが書ける) だけで仕事の効率はだいぶ変わってきます。
これはデザインにも、マーケティングにも、どの分野にでも言えることです。
また、プログラミングを少しわかるだけでもプログラマの意見・主張がわかりやすくなるのでマネジメントもうまくいく可能性が上がっていきます。
余談 大学生のうちに起業した有名人
余談ですが、大学生のうちに起業した最近の有名人を紹介します。
- 村上太一 (リブセンス)
- 福島良典 (Gunosy)
- 孫正義 (ソフトバンク)
- 堀江貴文 (オン・ザ・エッチ゛ → 現ライブドア)
- マーク・ザッカーバーグ (Facebook)
- ビル・ゲイツ (マイクロソフト)
気が付いたと思いますが、現在も存命で、有名な起業家は全てインターネット関連の会社なんです。(まぁ、創業当初は違う人もいますが…)
これだけみても、インターネット=プログラミングがいかにすごいかがわかっていただけると思います。
プログラミングは魔法
そして何より、プログラミングは「魔法」なんです。
例えば、メルカリを考えてみてください。メルカリは、「使わなくなったものをユーザーが売ることができる」というのがサービスの骨子です。
これ、実は別にアプリじゃなくてもできますよね?フリーマーケットってかなり前から(というか2,000 年以上前から) やられていますし、ネットオークション自体も珍しいものではありません。
では、何がすごかったかというと「誰でも、いつでも」できるという点がすごいのです。そして、それを可能にしたのがプログラミングなのです。
このように、今の世の中のサービスをプログラミングによってより便利にしたり、高速化したり、値段を下げたりすることで成功しているサービスはたくさんあります。
そして、その可能性はまだまだ眠っているのです。プログラミングという魔法でより便利に、快適に、早く、安くすることができればビジネスチャンスはいくらでもあるのです。
起業家の友人が言うには、「プログラミングは潰しがきく」らしいです。
つまり、もし起業が失敗してもスキルは残るので職にちゃんと就けるし、再起もしやすいと言うことです。
まさに一石二鳥ですね!
プログラミングはどうやって学べばいいの?
では、ここからはプログラミングはどうやって勉強すればいいかを紹介していきます。
サクッと身につけることが重要だと思っているので、「プロのプログラマになりたい!」という人は参考にしないでください(笑)
プログラミングはスクールがてっとり早い!
プログラミングを「職にできるレベルに身につけたい」という人は、やはりプログラミングスクールが手っ取り早いです。
というのも、最初の頃は「何をどうしたらいいのか?」が全くわからないために、変なところでいちいちつまづいてしまうんですよね。
なので、スーパーバイズしてくれる人や質問ができる人がいると最初のブーストがググッと切れます。
確かに、会費はそこまで安くはないのですが、お金を出すだけの価値は十二分にあると思っています!
質問をされた人に僕が毎回おすすめしているのがTECH::CAMP(テックキャンプ) です。初心者の人も取り組みやすい環境が整っています。
また、経営者の人がプログラミングを勉強した時に評判がいいという話も聞いています。無料キャンペーンもあるのでぜひ試してみてください!
自分でやるなら動画と本の併用がおすすめ!
という人は、自分で勉強することも一応は可能です。そう言う人はぜひ「動画と本の併用」をおすすめします。
どんな言語を勉強するにしても、本は絶対にあると思います。一番最初からオライリーなどゴリゴリの本だと疲れてしまうので、「猫でもわかる!」みたいな簡単な本から始めるといいと思います!
ただ、本だけだと動きがないのとダラダラっとわけのわからないままに過ぎてしまうので、動画もちょいちょいみながら確認するといいと思います。
今ならUdemy などの勉強動画だけではなくYoutube にもいろんな動画が上がっているので参考になると思いますよ!
何か1つプロダクト作ってみるのがいい
英語などの外国語を勉強するとき、ただ漠然と英語を勉強する人はいませんよね?人それぞれ、何か目的・目標を持っているはずです。例えば、こんな感じ。
- 海外の人と話してみたい
- 英語の本を読んでみたい
- 英語で世界中の人に向けて文章を書いてみたい
このように、物事には目的があって、それをしっかり見据えた方が勉強のモチベーションが上がるし、達成できるのも早くなります。
プログラミングも同じです。何か作ったりしたいと思っている人はまず作ってみるといいでしょう。
僕も、普段からいろんなアプリやツールを作っているのですが、まだちょっと見せられません。近日公開します!
プログラミング以外におすすめしたい3つのこと
と、まぁ「プログラミングが大切だよ!」と言ってきましたが、最近の「起業したい大学生」にとってはプログラミングはもはや当たり前の時代になってきています。
なので、プログラミングでは差はつかないし、ぶっちゃけつける必要もないのかなと。ではどこで差をつけるのか…
そこで、僕が考えた & VCの人とかに聞いてきたのが以下の3つの点です。
- 本を読む
- 小さく始めてみる
- 自分の「好き」を極める
1つずつサクッと紹介していきます。
起業をしたい人は「本を読め」
先日、有名インフルエンサーのえとみほ さんがこんなツイートをしていました。
ここ一週間で聞いた中でめっちゃ印象に残っているのが「スタートアップは基本失礼」。
— えとみほ (@etomiho) 2018年4月26日
そうなんですよね。世の中のスタートアップというか起業家志望の人って大抵『失礼』というか勉強不足というか、なんです。
「これは世界で初めてのサービスなんです!」と言ってる人がいたら、だいたいリサーチ不足だし、
「これで世の中が良くなります!」って言っている人は他のところを悪くしちゃったりしてるんですよね。
そうならないためにも、やっぱり教養というか知識は大事。
それに、金融や会計の本などを読んで知識をつけておくと新たなビジネスチャンスを見つけることができるかもしれません。
小さく始めてみるといい
大学生におすすめしたいのが、小さく始めてみること。プログラムで言ったらアジャイル開発だし、起業の言葉でいえばリーンスタートアップですね。
アジャイル開発
アジャイル開発手法においては、開発対象を多数の小さな機能に分割し、1つの反復 (イテレーション) で1つの機能を開発する。そして、この反復のサイクルを継続して行うことで、1つずつ機能を追加的に開発してゆくのである。
(Wikipedia アジャイルソフトウェア開発)
リーンスタートアップ
コストをそれほどかけずに最低限の製品や、最低限のサービス、最低限の機能を持った試作品を短期間で作り、顧客に提供することで顧客の反応を観察する。その観察結果を分析し、製品、サービスが市場に受け入れられるか否か判断し(市場価値が無ければ撤退も考慮)、試作品やサービスに改善を施し、機能などを追加して再び顧客に提供する。
(Wikipedia リーンスタートアップ)
こんな感じで、小さな試行錯誤を積み重ねながらグロースしていくのがいいかと思います。
この方法なら、「作ってみたけど誰も使わないサービスができてしまった」という大学生スタートアップのお手本のような失敗を回避することができます。
また、小さく初めていけばメンバーを募りやすかったりいろんな手法で壁打ちができたりといいてんがたくさんあります。
詳しくは、こちらの本で勉強してみてください!
自分の「好き」が事業につながる可能性は高い
これが一番大切なことかもしれませんが、ぜひ「自分の好き」なことを極めてみてください。
スタートアップが流行した1990年代のシリコンバレーでは、「コンピュータなんて絶対に売れない!」と言われていました。
今、コンピュータ業界で頭角を現している古い企業は、そうした非難の中でも地道な開発を続けてきた結果、今があるのです。
よく、「投資家が100人いたら、90人くらいが『ナンセンスだね!』というようなサービスが良いサービスだ」という風に言われていますが、全くその通りだと思います。
そんな時、あなたが確信を持って前に進むためにはやはり「好きなもの」であると良いでしょう。
「やってみる」のがいいと思う
以上、大学生で起業を考えている人に対して全力でプログラミングを推してきました。いかがだったでしょうか?
プログラミングの良いところは、途中でも書きましたが「小さく、短期間で、新しいことができる」ところです。
少し遠回りに感じるかもしれませんが、これが結局学生起業まで最短なのかなぁと思いました!
以上、京大生ブロガーのいぶき(@ibuki_blogger)がお伝えしました!
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