多くの採用担当者は、書類審査において、あなたのあなたの「人となり」を判断する上で、趣味や特技の欄を見ています。また、面接時の話題として趣味、特技が選ばれることが多くあります。
なので、「趣味、特技」を適切にアピールすることが就活をうまく切り抜ける一つのポイントになることは間違いありません。
しかし、いきなり趣味と言われても何を書いたらいいのかわからない人も多いはず。また、「自分には何もない!」と思う人もいるかもしれませんね。
そこで、この記事では履歴書やES(エントリーシート)に書ける趣味や特技を紹介します。
最初に結論を書いておくと、大切なのは
趣味が何か、というよりその趣味で何を得ることができたか
です。それを頭に入れながらこの記事を読み進めてもらうと得るものが多いと思います。
趣味がないという人のために、今すぐ始められる趣味などについても触れています。ぜひ参考にして見て下さい。
目次 (クリックでジャンプ)
なぜ履歴書に趣味や特技を書くのか
まず、なぜエントリーシートに趣味を書くのかについて考えてみましょう。
履歴書には一般的に、氏名、連絡先、志望動機、職歴、学歴、資格、自己PRなどを記載する欄があります。採用担当の人は、履歴書に書かれていることの中から、
- 「その人が会社で仕事をきっちりこなせるかどうか」
- 「その人がスタッフやメンバーとうまくやっていけそうかどうか」
をみることになります。
その際、指針の1つとして用いられるのが趣味や特技です。それらの項目では、学歴などではイメージしにくいその人の印象などを見ています。
もちろん、趣味・特技を全く重要視していなかったり、ただの時間調整のために趣味の質問をされたりすることはありますが、就活においては基本的に全てのことに意味があると思っておいたほうがよいでしょう。
しかし、とはいえ実際に、趣味、特技は合否には関係ないと断言している面接官とお会いしたこともあるので「何を書いたらいいのかわからない」という方も肩の力を抜いて取り組んで見てください。
まずは、「これは書いてはいけないよ!」というものがあるのでそういったものから見ていこうと思います。
とりあえずおすすめな趣味、特技
思いつかなかったら書いておけという特技をとりあえずあげてみます。これらは比較的簡単に始められるものばかりです。他の人と違いを出すために多少の色を出すことが必要ですが、とにかく書くだけならすぐでしょう。
- 料理
- 英語力
- 天体観測・星を眺める
- アウトドア
- 筋トレ
- ウォーキング・散歩
- 写真
- 旅行
- 登山
- お年寄りと仲良し
- 地図が好き
- 似顔絵&イラストが得意
履歴書、ESでの書き方、注意点
ここからは、履歴書やエントリーシートを書く際に気をつけるポイントを説明していきます。
嘘はいけない
まず大前提としてあげられるのが、嘘をついてはいけないということです。これは単に、嘘はいけない、という単純なロジックではなく、嘘がバレた時に面接合格の可能性がなくなるからです。
なので、本当に趣味が見つからないという人は、新しく趣味を見つけ、初めてみることをオススメします。
上の例なんかでいうと、料理や写真などは比較的始めやすい趣味かと思います。
面接官は面接のプロ。あなたが思っているよりはるかにあなたのことを見抜いていますよ。
人事の視点を持つ
初めにも書きましたが、採用担当者はあなたの趣味を見て、あなたの「人となり」や「強さ」を見ているのです。例えば、毎週土曜日カフェで読書をするのが趣味だとしたら、担当者は「習慣的な行動のできる」、「どこか落ち着いた感じ」、もしくは「インプットを欠かさない優秀な人材かも」と言ったような印象を受けます。
このように、直接的に自分の強みを言わなくとも、間接的に自分を受け取ってもらえます。
なので、この強みが業種業務内容にマッチしていると良いでしょう。全体的な傾向としては、体力や気力、根気が必要とされている趣味は評価が高いです。
前の例でいうとアウトドアや筋トレなどがそうですね。
趣味を通じて学んだことや得たものはあるか
趣味というのは、本来は「楽しければそれでいい」ものだと思っています。しかし、そう思うのと面接で受かるかは別の話です。
あらかじめ趣味で得たものや学んだことなどがあると自分をアピールしやすいでしょう。
ただ、単に△△を通じて〇〇の良さがわかりました、と言った通り一遍の回答をしていたのでは面接官の興味を引きません。
これからかく例文集などをみて、あなたは一体どういう人なのかということをわかってもらうようにしましょう。
ESで使える例文集
それでは、ここから趣味、特技の例文を少し紹介したいと思います。
こうした方がいいよ!という具体的な注意点を含めて書いているので、自分の条件にうまく当てはめてください。パターンはいろいろできると思うので是非参考にしてみてください。
1. ランニング
よくあるランニングです。「ありがち」で「すぐにできる」趣味は、他の人との差別化が重要です。例えば市民マラソンなどの大会への参加や、健康のために走ったら体脂肪率が良くなったなど具体的な目標や数値があると強いです。
私の趣味はランニングです。
大学生になってから毎年京都市民マラソンに出場しています。秋に大会があるので、夏休みの終わり頃からは毎年朝起きて走っています。
早起きもできて、健康的なのでこれからも続けていきたいです。
2. 読書
読書は、面接官に突っ込まれる可能性の高い趣味です。どの作家の、どの本を読むのかをしっかりと言えるようにしましょう。さらに、同じ時期の作家や学派、それに自分が感じたことなどが付け加わると完璧です。
漱石や芥川など有名どころではなく、「あ、名前は知ってる」というくらいの知名度の作家なら聞かれることが少なくなると先輩は言っていました。
私の趣味は読書です。好きな作家などは特にないですが、大学で読んだ作家の中で印象的だったは田山花袋です。
受験期に国語の問題で花袋の「布団」が出たのと、出身が同じ群馬県だったのに興味を持って読み始めました。
同じ作家の本を出版年順に全て読破する、というのはそれが初めての試みでしたが、年を経るにつれて若い頃は青かった文章に渋みが出ていく感じが読み取れてとても良かったです。
できるなら、今度は彼の師事した尾崎紅葉についても同じことをしてみたいです。
3. ボルダリング
最近始めたことや、流行の趣味などは、それを始めるきっかけと最終的な目標でキラリと光るものを見せつけられるかが勝負です。こういうテーマでは、前に前に出るのもいいですが途中一旦緊張を緩ませ最後にキュッと閉めると随分と大人びた受け答えになります。
私の趣味はボルダリングです。最初はお昼のテレビ番組で放送していた特番を見てやってみたいと思い、始めました。正直に言うと、ダイエット目的というのもありました。
私には飽きっぽいところがあるので、無料お試し期間の1ヶ月でやめるかと思ったのですが、途中から競技そのものが楽しくなり今ではグローブなどを取り揃えるくらい本格的にのめり込んでいます。
4. ゲーム
先ほどはNGとしたゲームですが、それは堅めの会社においての話であって、絶対にダメというわけではありません。むしろ、放送会社やクリエイターが集まる会社ではプラス評価になる可能性があります。
しかし、ゲームをして「1番になった」だとか「楽しかった」というのはあまりに考えなしです。ゲームをしていたら「あるある」と共感してもらえるような話をしましょう。
昔、「〇〇」というオンラインゲームをプレイしていたら、韓国語でメッセージが届きました。意味を調べて「私は日本人です。」と送ったらそこからメッセージのやりとりが生まれ今では年に数回あう仲になりました。
大学でも第二外国語では韓国語を学び、今では片言ながら会話も楽しめます。このような出会いがあったので私はオンラインゲームが好きになりました。
このほかにも、いろいろ趣味や特技はあると思いますが、字数や企業に応じてかき分けられるといいと思います。
履歴書に書かない方が良い趣味、特技
それでは、まずは履歴書に書かない方が良い(とされている)趣味や特技について紹介していきます。
先に断っておきますが、あくまでこれは一般的な例です。例えば、ゲーム会社の履歴書にアニメを書いてもなんら問題ないでと思いますし、親がジョッキーで競馬が好きになりました、みたいなことを言っている人をグループ面接で見かけたこともあります。
あとで書きますが、大切なのは背景にあるストーリーです。それを踏まえて読んでください。
ギャンブルや賭け事
かなりの高確率で怪しいのがギャンブルです。パチンコ、パチスロ、競馬、競輪、競艇、麻雀、カジノなどは入社してからの金銭トラブルや家庭内のトラブルを恐れて採用を敬遠する傾向にあります。
特に志望先に関係のない場合は、控えておくのが無難です。
つい先日、宝くじを買うのが趣味という人がいましたが、それもあんまり変わらない(ギャンブル性でいえば競馬の方がマシ)なので、それも良くないかも…です。
危険な感じや犯罪を連想させるようなもの
これもギャンブルと同じ理由です。銃の収集や酒のイッキ飲み、ハッキングなどは、控えましょう。
企業だって自分たちの会社から犯罪者は出したくないはずです。
また、タバコはどうかという質問をよく受けますが、少なくとも社内禁煙しているところではNGだと言われています。わざわざ危険を犯すようなことはしたくないなら控えておいたほうがいいでしょう。
アニメやゲームなど
アニメやゲーム、コスプレやアイドルの追っかけなどは、市民権を得てきているとはいえまだまだ敬遠される傾向にあります。
しかし、特にゲームなどでは日本おレベルは高く、海外からの評価がもいいためオッケーという意見もあるようです。
アニメやゲームに関して書いたり話そうと思ったら、ただの消費者という立場以上のもの(制作経験とか)を語れる場合にしたほうがいいでしょう。
趣味なし・特にありません
これが一番いけないです。
趣味や特技の欄が設けられているということは、企業は何かしらのPRを期待しています。そこで何も書かないのでは、やる気や意欲がないのでは?と思われてしまいます。
もしどれだけ考えても良いものが思い浮かばない場合は、今から趣味を作ってしまうといいです。これからオススメの趣味や特技をあげていくので、どれか自分にあったものを書くようにしましょう。
まとめ 趣味・特技はやってみてわかる
いい趣味は見つかりましたか?私の場合、趣味は…
古本屋に立ち寄ること
でしょうか。
例えば、
私の趣味は古本屋で本を探すことです。旅行先などでは、古本屋を見ると思わず入ってしまいます。私は最初、本は絶対に新品が良い、と思っていました。古本は、使い終わった後のもの、という感じが拭えなかったのです。しかし、ある時友達と立ち寄った古本屋の雰囲気に惹かれ古本を読み始めました。
読んで見ると、すぐに古本への抵抗感は消えました。最初は嫌いだったアンダーラインやメモも、元の持ち主からのメッセージのように感じるようになりました。
古本屋では、本のジャンルなどは決めずに、背表紙とタイトル、それに本の装丁などを見て購入を決めます。中には自分に全く知識がない分野の本屋、洋書もあったりして読むのに苦労します。ですがそこで生まれる新しい発見が私を成長させてくれていると感じます。
私は古本屋へ立ち寄ることを始めてから、自分の知らない世界に飛び込む、ということに恐怖を覚えるというよりもむしろ高揚感を感じるようになりました。
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みたいな感じですか?(少しウザ目ですね)
趣味や特技の欄は、就活生全員が真面目に取り組んでいるとは言えません。だからこそ、ここで良いアピールができると周りとの差をつけることができます。
また、いま趣味や特技がなくても気にすることはありません。先輩の中にも、就活のために始めた趣味が生きがいになっているという人もいます。この際、新しい趣味として作ってみるのはいいと思います。
例えば、僕の経験上、ヒッチハイクは面接官のウケがいいです。やってみると本当に結構良い発見があるのでぜひ試して見てはいかがでしょうか?
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