1万時間の法則とは、以下のようなものです。
これはイギリスの成功哲学者の権威、マルコム・グラドウェル氏が提唱したことで有名になりました。
いろいろ科学的な検証や実験の統計があるようですが、要するに
ということみたいです。
この法則を最初に知った時、僕がまず思ったことは、「1万時間の法則を達成するために、どのくらい時間がかかるの?」ということでした。
この記事では、そんな1万時間の法則とは?ということから達成するための時間について紹介していきます。
目次 (クリックでジャンプ)
1万時間の法則とは?
1万時間の法則とは、マルコム・グラッドウェル氏がアンダース・エリクソン氏の実験を踏まえて提唱した理論のことです。
その理論の内容とは、ズバリ「ある分野の”天才” と呼ばれる人たちは、いわゆる凡才の人たちとどこが違うのか?」ということでした。
要するに、天才の理由を中心的なテーマに扱った訳です。
そして、グラッドウェル氏は、その理由を「練習時間の合計」であると考えたのです。
その練習時間こそが、1万時間だったのです。
バイオリニストだったり、サッカー選手だったり、歌手だったりと、「プロ」と言われている人たちは、誰しもが1万時間以上の練習量をこなしているというのです。
マルコム氏はこの理論を簡単に、1万時間を「天才と凡人の分かれ道」という表現でまとめていました。
1万時間を達成するには何日かかるのか?
1万時間と聞いても、あんまりピンとこないですよね。
これを達成するには何日くらいかかるのでしょうか。
1日24時間の場合でも 1年と51日かかる
もしあなたが睡眠、食事などの生活を全て捨て置いて、1日24時間ずーっとあることに没頭したらどうでしょうか?(実際には無理ですが…)
その場合、1年と51日かかることになります。
1万時間の法則に従うと、1日ずーっと使えた場合でも、あなたが一流になるのは1年と51日後。これを長いと思うか短いと思うかは人それぞれですが、どうでしょうか?
現実的には、一日中することは不可能なので、 今度はありそうな、1日6時間で計算するとどうなるでしょうか?
1日6時間の場合は 4年半もかかる
1日6時間の場合は、約1660日、つまり4年半かかる換算になります。
あなたは4年半前は何をしていましたか?僕は4年前からずっと続けていることは、今のところ思い浮かびません。
あの時から、1日6時間をずっと何かに捧げていれば、その道のプロになることができました。これはとてつもなく長いと思ったのでは?
実際には、1日1時間をずっとやり続けるのもかなりきついのではないでしょうか?
1日〇〇時間の場合の表
1日にこれだけ頑張ると、このくらいで10000万時間になるよ、 という表を作ってみました。
1日の時間 | 10,000時間かかる日数 | なん年と何日? |
---|---|---|
24時間 | 416.7 | 1年と51日 |
12時間 | 833.3 | 2年と102日 |
6時間 | 1666.7 | 4年と204日 |
3時間 | 3333.3 | 9年と43日 |
1時間 | 10000 | 27年と129日 |
30分 | 20000 | 54年と258日 |
5分 | 120000 | 109年と151日 |
びっくりしたのは、1日に30分をずっと続けていても、1万時間に到達するまでは約54年もかかってしまう、ということでした。
この表を参考に、いろいろな計画を立ててみてはいかがでしょうか?
1万時間の法則は嘘なの?
この1万時間の法則は有名ですが、検索して見るとそのほとんどが「1万時間の法則は間違っている」と書かれています。
しかし、1万時間の法則は「多くの分野にわたる成功者の練習時間を調べたところ、多くの人が1万時間を超える練習や実践をしていた」ことから命名されたもので、全ての人に当てはまるものではないのです。
また、嘘だと言われる一つの原因は、キャッチーさを優先させたためです。
ある程度誤解を生むかもしれませんが、
というわかりやすいフレーズを用いたために、「なんだ、1万時間続ければ成功するんだ」と勘違いしてしまう人が多かったのかもしれません。
また、最初にも言ったように、「成功している人を調べたところ、1万時間以上の練習をしていた」のであって、決して「1万時間の練習をすれば一流になることができる」というわけではない、ということには注意が必要です。
ですが、まぁとりあえずは “1万時間やってみる” ということは1つの目標になると思います。
かなーりきつそうですが、ぜひ頑張ってみて下さい!
1万時間の法則の裏にあるもの
1万時間の法則と似たような言葉に、石の上にも三年があります。
石の上にも三年ということわざは、たとえつらくても辛抱して行動を続けていれば、いつかは必ず成し遂げられるということです。
1万時間の法則も、ようは本当に1万時間かどうかというのが本質なのではなく、毎日根気よくあることに取り組んでいれば芽が出てくるという目安としての時間なのではないでしょうか。
僕は、昔の日本堅気の職人のように、
- 若いうちは努力は買ってでもしろ
- しっかりとした下積みが必要だから、お前も苦労をしろ
みたいな論は嫌いなのですが、何かを極めるために必要な時間、というものは確かにあるのかな、と思いました。
正しい努力を積み重ねよう
しかし、いくら1万時間の法則とはいっても、ピアノの練習を一万時間したからといってサッカー選手になれるわけではありません。
また、同じ1万時間でも効率を考えると結果は違ってきます。
それに、そもそも、1万時間と言うのは継続して続けられないことが多いです。
今している仕事でも、1万時間も続けていないのではないでしょうか?
「1万時間なんてやっても無理だ」と言う人はたくさんいますが、「1万時間実際にやってみても無理だった」という人はなかなかいません。
というか、見たこともあったこともないですね。
効率も、何十時間、何百時間やっているに連れて自然とやり方が身についてくるはずです。
口ばっかりではダメなのです、
1万時間の法則に文句があるなら、まずはやってみろということです。
1万時間は魔法の言葉ではない!
結果が出なくても腐らずに、「今はまだ10,000時間に達していない」という気持ちを持って初心を貫き通してみましょう。
最後に:1万時間やってみることは大切です
ちなみに、京都大学に合格するために10000時間の勉強が必要だとすると…
1日7時間くらいして3年で合格できます。
例えば、学校の時間割で国語、英語など受験に必要な科目が一日に3時間あるとしたら、自習で4時間を毎日していれば京都大学に合格できるのではないでしょうか。
存外的外れではないかも?私は浪人したので4年かかりましたが…
皆さんには、何か世界的に有名になりたい分野があるでしょうか?
もしもあるのなら、ぜひこの10,000時間の法則を心に止めて懸命に頑張ってください!
最後にもう一度、表を貼っておきますね。
1日の時間 | 10,000時間かかる日数 | なん年と何日? |
---|---|---|
24時間 | 416.7 | 1年と51日 |
12時間 | 833.3 | 2年と102日 |
6時間 | 1666.7 | 4年と204日 |
3時間 | 3333.3 | 9年と43日 |
1時間 | 10000 | 27年と129日 |
30分 | 20000 | 54年と258日 |
5分 | 120000 | 109年と151日 |
1万時間の法則について書かれた本
1万時間の法則の提唱者、マルコム・グラッドウェルの書いた『天才! 成功する人々の法則』は、この1万時間の法則の他にも、天才や成功者の共通点などを取り上げた本です。
アメリカでは、「知的なビジネスパーソンは必ず読んでいる」と言われたほどのベストセラーで、一時は社会現象を巻き起こしました。
より多くのチャンスに恵まれたい!という人は読んでおきたい一冊です。