大学生になるとレポートを書く機会が増えるという人が多いと思います。
という人は意外にも少ないのではないでしょうか?
この記事では主に、レポートで書いてはいけないパターンについて紹介していきます。
知らないうちにこのパターンを書いてしまっている人も多いので、気をつけるようにしましょう!
目次 (クリックでジャンプ)
0 剽窃、形式を守らない
当たり前ですが、絶対にダメなのは、剽窃や形式を守らないレポートです。これはパターンというより「絶対にダメ」なので0番目としました。
他人の学説や作品を自分のものとして発表すること
最近は特に、簡単にコピー&ペーストできてしまうので、この剽窃が増えてきていると言います。(例の事件がその良い例ですね)
これは「そのつもりがなくても」絶対にダメです。多くの大学は、”その学期の単位が全部ダメになる“ くらいの厳重な対処をしていると思います。
注意しましょう。
これはいずれレポートの採点をしたりすればわかるのですが、似たようなレポートはすぐにわかります。
語尾を変えたり文構造を変えたところで、書いている人の理解度が低いとそこからわかってしまうこともあるので、絶対に写さないようにしましょう。
また、形式も守らなければならないものです。
レポートは教授や他の人に読んでもらうものです。そのレポートの形式を守らないということは、”礼儀知らず” です。
例えていうなら、「相手の家に土足で上がり込んで挨拶もなしに話し始める」というイメージからそう遠くはないと思います。
レポートは、読む人とのコミュニケーションの手段です。
普段初対面の人に挨拶をするのと同様に、レポートの形式はしっかりと守るようにしましょう!
1. 自分のことをダラダラ書く「日記」
さて、それでは気を取り直して、ダメなレポートのパターンを紹介していきたいと思います。
まずは、日記タイプ。
これはイメージしやすいと思いますが、実は一番「やってしまいがち」なレポートのタイプだと思います。
日記のように、「私はこれを読んでどう思ったか」とか、環境問題に対して「僕はとってもダメだと思います」というような文章です。
レポートの大原則は、客観的・論理的な文章であることです。
レポートとは、客観的かつ論理的な文章である
では、なぜ客観的な文章でなくてはならないのでしょうか?それは、レポートが読む人を説得する文章だからです。
そのためには、しっかりとした根拠を引っ張ってきて、読む人を納得させなくてはならないのです。
その点、日記は自分のことや自分が思ったことをつらつらと書き連ねるだけなので、読んでいる人に
と思われてしまうのです。
そのため、レポートには問題の根拠を盛り込まなくてはならないのです。
2. 情報をただ書く「掲示板」
では、「レポートには根拠が必要だ」からと言って、情報をただ並べたようなレポートが良いものかというと、そうではありません。
これはなぜかというと、ズバリ情報をまとめただけのレポートは、ただの資料のまとめであって、それ以上のものではないからです。
こうならないために、レポートには型というものがあります。基本の型は、下記のようなものです。
レポートの基本は、
問い + 答え + 答えを導く議論 (理由 + 客観的根拠)
大切なことは、「問い」が含まれていることです。
誤解を恐れずに言えば、この問いがないと、「あなた」が文章を書いている意味はありません。情報の羅列ならば、誰が書いても個性がないからです。
なので、レポートの中ではしっかりとした問いを立て、それをはっきりと明示するようにしましょう。
3. 当然のことを言っている「当たり前文」
最後に、これが一番難しく、線引きがしにくいパターンです。
ズバリ、「当たり前」なレポート。
これは例を挙げて説明した方がいいと思うので、簡単な例を説明します。
問い:地球温暖化の原因となるCO2は生活のどのようなところから多く排出しているのか
根拠1:気象庁のCO2の排出量と気温の関係性
根拠2:生活調査とCO2の排出量の調査結果
結論:CO2が多く出るので、焚き火はしない方がいい
さて、まぁ適当に作りましたが、このようなレポートがあったとします。
これを読んだ先生は、どんな反応をするでしょうか?
人それぞれだと思いますが、僕なら、
と突っ込むと思います。
先ほど、レポートとは「コミュニケーションの手段」という言い方をしましたが、ということはレポートには “伝えたいこと” が必ず1つはあるということです。
では、そんな「レポートにしてまで伝えたいこと」が「焚き火はCO2が出るのでしない方が良い」という当たり前なものでしょうか?(確かに、そういうレポートもあると思いますが…)
焚き火をすればCO2が出ること、そしてそれが地球環境に悪いことなどは、イマドキの小学生でも知っています。
つまり、その問い、その答えはレポートとして大学生が論じるに値するかということが非常に大切なことなのです。
では、どのようなことがレポートになるかというと、例えばこんなものでしょうか?
地球温暖化が叫ばれる中、東京オリンピックの聖火は必要か?
国や企業やCO2排出量の60% 以上を占める中で、個人がエコをする是非について
こうした議論なら、レポートとしての体をなすのではないかと考えます。まぁ、書いてみないとなんとも言えないところはありますが、先ほどのよりも数段レベルが上がったことはわかると思います。
このように「レポート然としたレポート」を書くにはどういうテーマを持つようにするといいかということについては、いろいろです。
これにはたくさん方法はありますが、僕がよく使う手段としては、「あえて大勢に逆らってみる」ことです。
例えば、最終的に「エコをしない方がいいのではないか?」という結論になるような問題を考えてみる。こうすることで味のあるレポートに仕上がるようになります。
注意して欲しいのが、これは「奇をてらったレポートを書け」と言っているのではないということです。
途中でも述べたように、レポートは客観的・論理的な文章をかき、読む人を納得させることが大切です。
独創的なアイデアを考え出す必要はないということは頭に入れておいてください。
最後に:”やってはいけない” の逆をやる
以上、やってはいけないレポートのパターンについて紹介してきました。まとめると、
- 日記
- 情報掲示板
- 当たり前
な構成になってしまわないように気をつけましょうという話でした。
ここまで読んでくれた人はわかると思うのですが、これらの「やってはいけないこと」の逆、つまり
- 客観的な情報を盛り込む
- 伝えたいこと・示したいことがある
- それが「(学術的に)興味を引くこと」である
ようなものであれば、少なくともテーマ的には良いレポートだと言えるでしょう。
普段は注意しない人も、ここら辺にぜひ気をつけてみましょう!