突然ですが、最近、本を読んだのはいつですか?本、読んでますか?
最近は、一人一台スマホを持っている時代で、電車の中でも本を読んでいる人よりもiPhoneを触っている人の方が目につきます。
スマホが悪いとは言いませんが、読書にも読書なりのいいところがたくさんあります。
この記事では、読書のメリットと僕が選んだ、賢くなるための本を紹介していきます。「本なんて手に取ったのはもうだいぶ前だなぁ…」という人は、ぜひ参考にして見てください。
目次 (クリックでジャンプ)
読書のメリット
まずは読書のメリットについてです。
共感力
本を読んで身につく力と言われて、1番最初に押さえておきたいのがこの”共感する力”です。
本、特に物語や小説本なんかは、読者が主人公の視点を共有し、物語を理解していきます。
この共感力こそ、読書でこそ身につく力だと思っています。
普通に生活しているぶんには、相手の思っていることは理解できません。他人の気持ちをうかがい知ることができる機会というのは、学校の「道徳」の時間以外はあまりないものなのです。
しかし、本は違います。特に人の感情の機微を綴る小説文学は、「こういうことをしたら人はこう思う」という相手の気持ちを推し量る物差しになりえます。例えば、10代の頃の異性の感情、20代の頃の先輩の感情、40代になったときの子供の感情、どれも自分の経験では補いきれないかもしれませんが、本でならある程度養うことができます。
たとえそれが現実とは違っても、たくさんの本に触れればそれは一般化し、さらに読めば細分化されます。
英語が、単にコミュニケーションを取るための道具というだけでなく英米文化を理解するための視点を養うのと同じように、読書は相手への共感力を高め、理解を深めることができます。たくさんの本を読み、共感力を高めることは人の相互理解に役に立つのです。
集中力
読書は、割とエネルギーを使います。そのエネルギーはどこに使われているのかというと、頭で内容を理解すること、そして集中することに使われています。
小さい子、特に小学校低学年の頃に読書が勧められているのは、読書によって、この集中力を高めるためです。
そもそも、本を読むためには椅子に座り、じっとして本に集中しなければなりません。授業中3分もじっとしていられない子どもには耐えられないことでしょう。
よく、「読書ができる子は勉強もできる」という言われ方をしますが、これはニワトリが先か、卵が先かというやつだと思っています。つまり、「勉強ができるから、読書ができるのではないか」と。
しかし、読書が集中力を高めるというのは事実です。集中して何かに取り組みたいと思っている人は今からでも遅くないので本を読み始めて見てはいかがでしょうか?
語彙力
本を読んでいると、語彙力が自然とついて来ます。この語彙力も、本を読むメリットの1つです。
本を読むとき、わからない言葉が出て来たらどうしますか?
1番多そうな答えは「飛ばして読む」だと思います。
これでは語彙力がつかないのではとお思いかもしれませんが、いいのです。語彙力はバッチリついています。
というのも、赤ちゃんは辞書を引きません。その言葉が出てくる文脈の中で意味を理解しています。これと同じで、本で出て来た単語もその中で読み取っていけばいいのです。逆に、単語だけで意味を理解していても、文の中でどう使われるかをわかっていないのは力がついていない証拠です。
書き言葉は話し言葉よりも語彙数が多く、になるとも言われています。読書=知的といったイメージの中には、こうした影響があるからかもしれませんね。
脳内活性化
文章に書かれている情報を脳で理解するときに、映像化している人は多いのではないでしょうか?この映像化というのは脳の活性化にとても役に立っているのです。
脳にあるイメージを描こうとするとき、人は過去の経験や記憶を頼りにそれを構築します。その際に、脳は様々な領域にアクセスし、あらたな情報回路を構成しているのです。これによって脳の活動が活発になるというわけです。
この働きは、テレビを見たり、ゲームをしたりしているときには起こりません。文字で書かれている本ならではのものです。
脳が活性化され、いろいろな領域にネットワークができてくると、記憶力が高まり、物忘れが少なくなります。また、幼少期から読書の習慣があるとアルツハイマーの原因物質とされている「ベータアミロイド」の蓄積量が少ないとされています。読書はまさに頭の体操というわけですね。
ストレス軽減
数あるストレス解消法の中で、読書はその効果が一段と高いとされています。ある大学の研究チームによれば、散歩をする、コーヒーを飲む、音楽を聴くといったストレス軽減に効果があるとされている日常生活の行動を調べたところ、読書がダントツに効果があったそうです。
しかも、なんとたった6分だけでもいいのだとか。読書がストレス軽減に良いという話はこちらの記事に詳しく書きました!興味があればぜひ読んで見てください!
賢くなる本は? 京大生が選んだ5冊をご紹介
では、いよいよ賢くなるための本を紹介していきます。もちろん、「たった5冊を読むだけで賢くなる」とは思いませんが、読むと色々な考えを持つことができたり知識が広がったりするのでぜひ読んでみてください!
小学校低学年あたりまでは、童話を読むと良い
小学校の低学年までは、童話を読むといいと思います。特に有名なものでいえばサン=テグジュペリの『星の王子様』や ミヒャエル・エンデの『モモ』なんかですね。
こうした童話には寓話的な要素があり、本から学べることがたくさんあります。僕も大学生になってからもちょいちょい読み直したりしています。
また、最低限の教養を身につけることができます。特に鏡の国のアリスなどは大人の会話にも登場したりするので、読んでおいて損はないでしょう。
小学校高学年〜中学生は、『ハリー・ポッター』
小学校の高学年から中学生あたりの人は、ぜひ『ハリーポッター』を読んでほしいと思います。その理由は2つ。
1つは主人公のハリーの年齢が11歳〜18歳くらいと、かなり近い年齢であること。もう1つは、分量がありながらも読みやすく、”わかりやすく” 面白いことです。
あの量を読むと、子どもは『自分はこれくらい本を読めた!』という自信を持つことができます。僕の友達の読書好きもだいたい『ハリーポッター』を読んでいるのでぜひオススメしたいです!
中学生から高校生は、”好き” を大切にしてほしい
大人になってから読めない本というのが存在します。中学生や高校生のみずみずしい感性でしかキャッチできない文章というものがあるのです。
そうした 本を読むことは、人生に “深み” をもたらしてくれます。賢くなるとは知識をつけることばかりではありません。中高生にはぜひこうした本を読んでもらいたいですね。
1冊選ぶとしたら、綿矢りさの『蹴りたい背中』でしょうか?
大学生は古典を読め
誤解を恐れずにいうと、「古典は名作しかありません」。
長い年月をかけ、多くの人が読んできた書物から得るべきものは非常に多いです。
大学生はよく『人生の夏休み』と言われますが、少々退屈でも “夏休みの宿題” だと思ってこうした本を読んでみるといいのではないかなと思います。
大人は “哲学” を読むべし
大学生より年齢が上の人は、自分なりの考えをしっかり持ち、それを育ててきた人だと思います。そういう人は、ぜひ哲学書を読んでみてください。
“哲学書” というとまるでおどろおどろしい読み物のような気がするのもわかります。実際僕も手にとって読んでみるまではまさか自分がそうした本を読むとは思いませんでした。
ですが、読み始めてみると意外と面白いものです。世界の解像度が上がる感覚、今までの自分が壊されていく怖さと愉しさ。こればっかりは読んでみないとわからないと思うので時間のある人はぜひ手にとってみてください!
最後に
本に関する言葉の中で、小学校の先生に教えていただいた素敵な言葉があります。それは、
あなたはあなたの人生しか生きれないけれど、本の中では誰かに人生を覗くことができる。人生は一度きりだけど、本を読めば他人の人生も生きることができるのよ
というものでした。(少し違うかもしれないけど…)
その時は、「…?」という感じでしたが、今ではわかります。今までに読んだ本は、何らかの形で今のぼくを作っているのだと思います。
この記事でメリットと書きましたが、「読書はメリットがあるから読む!」というよりも「面白いから読む!」という風になってくれたら本好きとしては嬉しい限りですね。
本を読んで見たくなった人は、よければ僕の紹介する本のおすすめページを見て見てください。きっとあなたにぴったりの一冊が見つかると思います。