毎年就活の時期になってくるとささやかれ始めるのが、「今年は売り手市場か、買い手市場か」ということですよね。
ちなみに、確認ですが、
売り手市場 = 企業側(買い手)は人手不足で困っている状態
買い手市場 = 就活生(売り手)がなかなか就職できない状態
ということです。
2017年現在の新設における就職事情は「売り手市場」と言われています。2017年の転職の求人倍率は1.78倍となっています。業種によって大きな差はあるものの、仕事を選ばなければ誰でも職につける計算になっています。
しかし、だからと言って就活生は浮かれている場合ではありません。それどころか、売り手市場の就活というのは将来的に見てマイナスの面も少なくないと言えます。
目次 (クリックでジャンプ)
売り手市場の就活で注意すること
具体的には、以下の二点が注意点です。
企業は人数削減に必死
2016年の1年だけで、日本人の人口は約33万人も減少しています。そして、この動きはこれからも続いていくと思われます。
さて、そんな状況で企業はどのような対策をしているかというと、ズバリ社員の削減。人が減れば経費が削減されるのは当然ですよね。
今は景気がいいからといって何も考えず就職してしまうとあとあとになってリストラや派遣社員に落ち着いてしまう可能性があります。
リーマンショックが起きた時もこの流れがありました。実際には新卒で人をたくさん採用していたにも関わらず、裏ではリストラや経営合理化の動きがありました。
また、最近は業務の自動化が進んでいます。いわゆるAIなどの人工知能で人手が必要なところがどんどん減っているのです。企業は将来的な人手不足を機械の手によって補おうとしています。今の大学生の就職の競争相手は人間ではなくAIロボットなのかもしれないのです。
こういったことを考えると、ただ会社に入ることだけを考えていてはあとあと後悔することになるかもしれません。会社に入った後自分がどうなるかを考えておくといいでしょう。
選ぶ権利を与えられて…
新卒の就活生は今、数字だけを見れば就職先を選べる状況にあります。実際に、先輩には内定を5社や10社もらった人も少なくありません。
では、内定の数が多ければ多い方が将来幸せかというと実はそうでもなかったりするのです。面白いデータがあります。
とあるスーパーで、ジャムを使った実験がなされました。売っているジャムの種類を24種類と6種類に分けてそれぞれ別の売り場で売ってみようというものでした。
結果は、6種類のジャムの方を買った方の人が圧倒的に多く、24種類の人の方がジャムを買って後悔をした割合が多かったのです。
人間は選択肢が与えられると「あっちの方にすればよかった…」という後悔が生まれてしまいます。この後悔のせいで自分の仕事を誇れなかったり、転職をする人が増えてしまうのです。
どうすればいいのか?
では、上記のような問題があるとして就活生はどうしていけば良いのでしょうか?僕なりに考えた解決というかマインドの作り方を紹介します。
人気企業が人気なのは依然として
たまに、上場企業ばかりを受けて、「すべての企業の選考に落ちてしまった」という人を見ますが、それは当たり前かもしれません。
現在がいかに売り手市場といえども、人気のある企業では1万人~3万人くらいの応募が来るところもあります。こういっては何ですが、そういうところは落ちて当たり前です。
人気の企業をいくつか受けて見たいという気持ちもわかりますが、落ちる前提をして他の企業を見てみるのもいいかと思います。
自分にとって1番は何?
あなたは仕事を決めるときに何を1番大切にしていますか?給料?それとも働きがい?
他にも会社の待遇や雰囲気など選択の要素はたくさんありますよね。これらの中で、あなたが1番大切にしているのは何かということをもう一度自分に問い直して見てください。
「大切なものがたくさんあって決められない!」という人は就活で失敗するパターンかも。あれもこれも魅力的な仕事というのは滅多にありませんし、あってもものすごく倍率が高く今度は就活がしんどくなってしまいます。
あなたにとって何が大切かを今一度考えて見てください。
キーワードは働き方改革!
今、政府は国家をあげた「最大のチャレンジ」の1つとして働き方改革に取り組んでいます。具体的には、
- 賃金の引き上げ
- 長時間労働の是正
- 転職、再就職支援、副業訓練
- テレワークなど柔軟な働き方
- 女性、若者が活躍しやすい環境
などを目指しています。各社とも、これに対応した様々な施策を打ち出しています。就職先として見ている各社がどのようにこれに対応しているかを調べてみると面白いでしょう。
最後に
就職氷河期と言われたバブル崩壊後、そしてリーマンショックを経て、最近はようやく就活市場も売り手市場になって来たように思います。
しかし、だからこそ就活生には慎重に、考えて選んで欲しいと思います。この記事を読んで少しでも考えることがあれば幸いです!