みなさん、昼寝には驚くべき効果があることをご存知ですか?
最近の研究で、昼寝には夜の睡眠の3倍の効果があることがわかってきているのです。
適度な昼寝は認知力や集中力を高め、ミスが減ったり効率が上がったりします。
今までは昼寝は「怠け者」の象徴のように思われてきましたが、最近ではあの有名企業も昼寝を推奨し始めているんだとか。
この記事では、そんなメリットとデメリット、そしてその効果をまとめてみました。ぜひ実際に役立ててみてください!
目次 (クリックでジャンプ)
昼寝のメリット、デメリット
まずは、昼寝のメリットとデメリットについてみていきましょう。これを読むと、昼寝に対してのイメージがガラッと変わるかもしれません。
昼寝のメリット
1. 効率の良い休息が取れる
昼寝は一般に、夜の3倍の効果があると言われています。
というのも、夜の睡眠はレム睡眠と言われる浅い眠りとノンレム睡眠と言われる深い眠りを繰り返すのに対して、昼寝は深い眠りしかないためです。
カリフォルニア大学による研究では、昼寝と夜の睡眠の効果を比較したところ、「1時間30分の昼寝」は一晩分の睡眠に匹敵するとの報告がされています。
疲れている人や忙しい人ほど昼寝を上手に使って効率の良い休息をとることが大切です。眠い目をコーヒーやガムなどで無理に起こすのはいい方法とは言えません。
2. 記憶力や集中力をアップさせる
きちんとした休息が取れると、その後の記憶力や集中力がアップします。
暗記物をするなら夜と朝!というのは勉強の世界では割と有名です。逆に言えば、一日の疲れが溜まっていて集中力が落ちている昼は勉強に集中できていないと言えます。
疲れた脳にとっては、外の情報は邪魔なだけです。そういう状態では、なかなか記憶に定着しません。
なので、疲れた、と思ったらいっそ寝てしまうことで生産性をあげるようにしましょう。実際、昼寝の後も脳は暗記に向いている時間なんだとか。
「全然集中できない」、「なかなか覚えられない」という時は一度昼寝をしてみるといいでしょう。
3. 創造性をアップさせる
何か疲れていたり、気を張っている時にいいアイデアは浮かんできませんよね?
想像力を使う仕事や作業というのは、体の代わりに頭が働いてくれています。
頭を休ませ、パフォーマンスを上げるのも一つの仕事です。
Colum: 大企業ほど昼寝を推奨?
最近では、昼寝を推奨する企業も増えてきています。
- Apple
- Amazon
- NIKE
- Microsoft
やはり、クリエイティブな感じのする、頭を使いそうな企業が多いですよね。こういった企業の多くは、社内に仮眠スペースを設けたりして、社員に昼寝を推奨しています。
同じ仮眠室でも、徹夜をした人の休憩場として使われていたりする日本とはえらい違いですね。
4. 心臓病、高血圧などのリスク低下
これは意外と知られていないのですが、昼寝は心臓病や高血圧リスクを下げてくれます。
また、がんや脳卒中などの、日本人の死因ベスト3の病気のリスクも下がるそうです。
5. ボケ防止
最近注目されているのが、このボケ防止効果です。
噂によると、国立精神神経センターの方のお墨付きの論文で、「昼寝とボケ防止」は効果があるというものがあるらしいです。
なので最近では、老人ホームなどでも昼寝の時間があったりします。特に年をとると朝早く起きて睡眠時間がたりてないという人もいるので結構寝れるそうです。
これは新たに昼寝が注目されるかもしれませんね。
昼寝のデメリット
メリットがある一方で、昼寝にはデメリットもあります。しっかりと把握して起きましょう。
1時間以上の昼寝は病気のリスクを高める
先ほどは、昼寝は心臓病や高血圧のリスクを下げるといいましたが、それはあくまでも「良い昼寝」をした時だけのようです。
ナショナル・ジオグラフィックが行なった研究では、1時間以上の昼寝は逆効果、としています。
シエスタ中に長い昼寝をとる習慣がある人では、シエスタでも昼寝をしない人に比べて心筋梗塞や脳梗塞などによる死亡危険率が高くなる。
特に昼寝の長さが大事で、昼寝が1時間を超えると死亡危険率が急増し、2時間のグループでは昼寝をしない人の約5倍にまで高まるなどの調査結果がある。
(中略)…
逆に30分以内の短めの昼寝をするグループでは、心筋梗塞や認知症の発症リスクが低いことも分かっている。
引用元:ナショナル・ジオグラフィック
シエスタ(siesta)とは、スペインを中心に行われている昼寝休憩のことです。昼寝を2時間以上できるなんて羨ましい限りだと思っていたのですが、危険性も含んでいるのですね。
昼寝はサボり?と思われてしまう
日本だとまだまだ昼寝は「サボり」であったり、「きちんとしていない」と思われてしまいがちです。昼寝をするととても効率的に仕事や勉強ができるのですが、それはあくまでも自分の中での話です。
授業中や仕事中の居眠りなんてもってのほかですし、あくまで昼寝をするのは「休憩時間」など自分の時間の範囲内で行うようにしましょう。
昼寝の最適な時間とやり方
それでは、ここからは昼寝の効果的なやり方や、昼寝の効果を何倍にも引き出すためのテクニックについてご紹介して生きたいと思います。
ちょうど良い時間ってどのくらい?
昼寝は、長くやりすぎてはいけません。特に、1時間や2時間寝てしまうと、夜眠れなくなったり、生活リズムが崩れてホルモンのバランスがおかしくなってしまう危険性があります。
ちょうど良い昼寝の時間は15分から30分と言われています。
この15分から30分の睡眠のことを英語では、「Power nap」(パワーナップ)といい、昼寝のいちばん効率的な時間として有名です。
あのNASAもこのパワーナップのすごさを認めていて、宇宙飛行士もこのパワーナップをしているそうです。
効果的な昼寝のやり方
いくら適切な時間で昼寝をしても、そのやり方を間違えてしまうと健康被害があったり、適切な効果を得ることができません。適切な昼寝の仕方というものをみていきましょう。
1. 寝る前にコーヒーや紅茶を飲む
寝る前にコーヒーや紅茶などのカフェインの入った飲み物を飲むと効果的です。
なぜなら、カフェインは口にしてからあの「眠れなくなる」状態になるまでに15分〜30分くらいかかります。
なので、このカフェインがききはじめるちょうどくらいの時間にすっきりと起きることができるのです。
2. 昼寝は16時までに済ませる
あまり遅い時間に昼寝をすると、夜の睡眠に影響が出てしまいます。
遅くとも16時までには昼寝を終えておくといいでしょう。それ以上遅くなって眠いようなら、体操をしたり歯を磨いたりして眠気を覚ますことをオススメします。
当たり前ですが、「今日は昼寝したし…」といって遅くまで起きていることは体に良くないので、昼寝をしても夜の睡眠はしっかりと睡眠をとりましょう。
3. 昼ごはんをお腹いっぱい食べすぎない
お昼ご飯をお腹いっぱい食べると、胃や腸が活発に活動してしまうため、うまく脳が休息できません。
昼ごはんは腹八分目で止めておきましょう。これは健康にもいいですよ!
4. 楽な姿勢で寝ましょう
昼寝の姿勢は眠りの質に影響します。特に、机に突っ伏して寝たりすると体への負担が大きいです。
また、無理な姿勢で寝てしまうと体を痛める原因にもなります。
最近は、昼寝用の枕なんかも販売されています。
こういったものを使うか、自前のクッションなどを枕がわりにして寝るといいでしょう。
結論: きちんとやり方を踏まえた昼寝は無敵!
昼寝はうまくやれば健康にとってもいい効果があることがわかりましたか?
課題や仕事が忙しくて思うように睡眠が取れないこともあるでしょう。また、不安なことや心配事があってうまく眠れないこともあります。
そんな時こそ昼寝がオススメです。
昼寝だけで睡眠不足がなくなるという実感はないかもしれませんが、少しは楽になるはずです。
今回の昼寝、生活の一部にぜひ取り入れて見てください!