受験と食事は一見なんの関係もないような気がしますが、実は切っても切り離せない存在です。
栄養素が偏ったら、勉強に必要なように脳がはたらかないかもしれませんし、お腹が空いては勉強に集中できないかもしれません。
よく言われるように、勉強はスポーツ、そして受験生はアスリートです。たとえいくら勉強したところでその実力を十分に引きださなければ受験に負けてしまいます。
合格の鍵は食事にあります。
これは受験をする本人だけでなく、お母さんのサポートも重要になってくる部分です。この記事では、受験生が摂るべき栄養素や食材などをまとめてみました。普段の食事の参考にしてください!
目次 (クリックでジャンプ)
受験に必要な栄養素と食材
特に脳の働きに影響を及ぼすものや、記憶力、集中力を高めるために必要な栄養素をまとめてみました。
糖質(デンプン・ブドウ糖)
脳がエネルギー源にできる唯一のもの、それはブドウ糖です。受験生がいくら脂肪だけの食事をとったって、勉強に必要なエネルギーは何一つ取れていないと言えます。
デンプンが消化、吸収される時にブドウ糖になります
穀類(こめ、パン、芋など)
レシチン
レシチンは脂質の一種で、記憶力を高めてくれる神経伝達物質の「アセチルコリン」の材料です。認知症やアルツハイマー対策への医学的なデータが取れている、かなり期待できる栄養素です。
大豆、卵黄、くるみ、ゴマ、油、マヨネーズなど
ビタミン類
ビタミンは、体や心の調子を整えるのに非常に重要な役割を占めています。特にビタミンCは不足するとストレスが溜まりやすくなると言われ、脳内の伝達物質の合成しにくくなります。ビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いので、意識しないと野菜を取っていても不足する可能性があります。
また、ビタミンB1は脳に必要な栄養素の「ブドウ糖」をエネルギーに変える酵素を補助する補酵素として働くので、勉強において大変重要な役割を果たしていると言えます。
よほどの偏食でなければビタミンが不足するということはありませんが、この二つの栄養素は意識して取ってみるといいでしょう。
野菜、果物(特に柑橘系、いちご)、サツマイモなど
豆類、卵黄、豚肉、レバー、乳製品
カルシウム
よく、イライラした人に「カルシウムが足りていない」と言いますが、あれは本当です。カルシウムは、神経伝達物質の生成において非常に重要な役割を果たしており、不足するとホルモンバランスが乱れ、いらいらする原因になります。
また、カルシウムはマグネシウムと一緒にとるとお互いの吸収効率が上がります。
そのほか、鉄分やカリウム、ナトリウムなどのミネラル類も健康において大変重要な役割を果たします。不足していそうなら注意してみましょう。
小魚、ヨーグルト、豆腐、青菜など
食事の注意
食事はなんといってもバランスが大事です。大切な栄養素をしっかりと摂っていても、何か一つ抜けていると今ひとつ効果を得られません。この理論をドベネックの桶と言います。
今までも必要な栄養素を書きましたが、やはり大事なのはそのバランスです。しっかりバランスの良い食事を心がけましょう!
糖質は食事で摂る
ブドウ糖が脳の唯一のエネルギー源であることは先ほど触れました。
ブドウ糖の取り方は主に二種類があります。
- 間食などでおやつのように甘いもので摂る
- 食事で摂る
それぞれに長所、短所があって、例えばおやつなどの甘いものでブドウ糖を摂取すれば、短時間のうちに一気に必要な分を摂ることができます。
しかし、一気に摂取し、ガーンと血糖値が上がる反動ですぐにその血糖値が下がってしまいます。つまり、一時的に低血糖になってしまい、栄養が脳に届かなくなってしまうのです。
これを防ぐには、血糖値の急激な変化を抑えるもの(緑茶など)と一緒に撮るという方法があります。
これに対して、食事でブドウ糖を取れば、吸収されて栄養として使われるまでは時間がかかりますが、その分長期的に使うことができます。
これらのメリット、デメリットをしっかりと把握して、それぞれの長所を生かすようにできれば1番いいです。
具体的には、
- 基本的なエネルギーを食事で摂る
- ここぞという時や疲れた時に甘いものでエネルギーを補給する
戦法が有効です。
間食はあくまで間食、ということを忘れないようにしましょう。とりすぎてご飯が食べられなくなってしまっては意味がありません。
朝食をしっかりとる
人の体はいつでも生きるためにエネルギーを使っています。これを基礎代謝と言います。基礎代謝は、寝ている時も消費されます。ではそのエネルギーはどこからきているかというと、その日の夕食からきているのです。
そのため、朝起きた時には夕食の栄養はほとんど消費してしまっているのです。朝食が大切と言われる理由はそれなんですね。
特に、子供のうちは基礎代謝が高いために朝食を抜くとその日の午前中をエネルギー不足で過ごさなくてはなりません。それが勉強に差し障るのは目に見えています。
勉強のパフォーマンスを上げたいなら、朝食は食べた方が良いのです。
腸をいたわる
普段の生活がきつくなったと感じたら、まずは腸をいたわりましょう。その理由は二つ。一つは、少しでも体にかかるストレスを軽減するためです。ただでさえ受験で負担がかかっているので、それに加えて腸に負荷をかけることは避けましょう。
二つ目の理由は、睡眠にあります。消化の悪い食べ物を食べると、消化に手間取って睡眠の質が落ちてしまいます。眠れないなと思う時ほど、腸に優しいものを食べましょう。
また、ワカメやなどの海藻類やごぼう、きのこ、酢、ヨーグルトなどは腸を綺麗にし、消化を助ける働きがあるのでこれらも食事に取り入れると良いでしょう。
水分もしっかりとる
最近の研究でわかってきたことですが、集中力と体内の水分量は密接な関係があるそうです。体内の水分量が落ちると、人は集中力が落ちるんだとか…
進学校などでは、すでにホームルームの後に生徒が水を一杯飲むことを推奨する学校も出てきました。
心がけたいのは、朝起きてからすぐに水を一杯飲むことです。人は寝ている時も汗をかくので、朝に水不足になっていることが多いです。特に夏場に注意ですが、冬でもしっかり水をとりましょう。
水筒などを持ち歩くとGoodです!
楽しい食卓にする
食事は、受験生の心のオアシスです。僕も、受験生、特に浪人生の頃は「食べること」と「寝ること」が唯一の楽しみでした。
食事は、単に栄養を取るだけのものではありません。体だけでなく、心も満たしてくれるものです。
どうしたら普段の食事が楽しくなるかを考えてみると良いでしょう。
すぐに勉強するなら腹八分目を心がける
食事の後、すぐに勉強をしたいなら、腹八分で食べるのをやめましょう。というのも、人間はお腹が一杯になると集中力が散漫になるからです。
どうしても何か食べたいのなら、ガムやアメなどを口に入れておくことをお勧めします。
食材のススメ
ご飯
受験生に必要な栄養素と散々に言っているブドウ糖ですが、やはり1番オススメの取り方は白米です。
パンもブドウ糖を多く含むのですが、ご飯よりも急激に血糖値が上がってしまい、下がるのも急激なため、どちらかというとお菓子に近いです。
その点、ご飯は非常にゆっくりと消化、吸収されるために腹の持ちがいいです。
また、ご飯だけでなくおかずととり合わせることが多いので栄養のバランスも自然と取れるようになってきます。ご飯、オススメです!
青魚
青魚には、DHA(ドコサヘキサエン)やEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれています。これらの脂肪酸は、脳や神経の機能を高める働きがあると言われています。
昔、「魚を食べると、頭が良くなる」というCMをやっていましたが、それはまさにDHAやEPAのおかげです。
これらの脂肪酸は人の体で作り出すことのできないので食事から摂る必要がありますが、現代の日本人には青魚が圧倒的に足りていません。
基本的に魚に含まれているので、魚を取ることが必要です。おすすめなのがサバ缶などの缶詰。マヨネーズと和えてツナマヨにできたり、簡単に一品作れるので是非普段の食事に取り入れてみてください!
大豆
大豆には、先ほど触れたレシチンが多く含まれています。
また、便秘を解消したり、ホルモンバランスを調節したり、美容に良かったりといいことずくめの食材です。
みそや納豆、豆乳などバリエーションがあるので気をつければ毎食摂ることができるのもいいですね!
ベリー系やナッツ系
ベリー系の果実に含まれる「アントシアニン」は、目の疲れを軽減してくれます。受験生はずっと文字を見ているので、目の疲れが取れるだけでもかなりのストレス軽減になりますよ!
ナッツ系にはビタミンEが含まれるので、これらが血行を良くし、頭をはっきりさせてくれます。
どちらも手軽に食べられるので、おやつ感覚で食べられるので、間食として取り入れてみてはいかがでしょうか?
最後に: 食事は勉強のパフォーマンスと密接に関わっている
受験生が摂るべき栄養素や食材について紹介してきました。
この記事で紹介した食材を食べれば頭がよくなる!というわけではありません。ですが、最初にも紹介した通り「勉強と食事は密接に」関わり合っています。正しい食事は勉強のパフォーマンスを高めてくれます。
なので、ぜひとも毎日の食事には気を使って欲しいと思います。また、食事だけでなく間食などで栄養を補給することも大切です。それについてはブドウ糖やチョコレートがあるのですが、それについては次の記事を読んでみてください!
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