あなたは ”国語力” という能力をご存知でしょうか?個人的には最近になってテレビやニュースでよく聞くようになった言葉だと思っています。
しかし、国語力についてざっくりと知ってはいても、「具体的にどのような能力を指すのか」、「どうやったら国語力が上がるのか」について理解している人は少ないと思います。
そこで、この記事では
- なぜ国語力が必要なのか?
- 国語力とは何か?
- 国語力を伸ばすための4つのポイント
について詳しく解説していきたいと思います。
受験生はもちろんですが、大人の学び直しにも最適なので是非この参考にしてみてください!
目次 (クリックでジャンプ)
なぜ国語力が必要なの?
最近聞くようになった国語力ですが、だいたい使われ方としては、「国語力が足りていない」とか、「国語力を高めよう!」とかですよね?
では、いったいなぜ国語力が必要か、国語力があるとどんなメリットがあるのかということについてまずは軽く触れておきたいと思います。
なぜ国語力が必要なのでしょうか?それは…
国語力が全ての基礎だからです。
ここでいう ”全ての” というのは、学校の定期テストや大学入試などの勉強の領域だけにとどまりません。将来どのような職業についても、またどのようなコミュニティに属しても母語の運用能力というのは非常に大切になってきます。
これは、例えば英語などを学ぶ上でも重要です。母語の深い理解なしに第二、第三外国語を学ぶというのはとても難しいことですし、深みがありません。
だからこそ、国語力というのは大切な力であり、皆が身につけるべき能力と言われているのです。
国語力って何?
では、国語力とは何かということについて解説していきたいと思います。
国語力とは、ズバリ「国語を運用する能力」のことです。うーん、まだ曖昧ですね。では、国語とは一体なんでしょうか?辞書で調べてみました。
こくごか 【国語科】
学校教育の教科の一。国語としての日本語の表現・理解などの能力を伸ばし,言語文化の知識を豊かにすることを目的とする教科。
つまり、国語とは
- 日本語の表現・理解能力
- 言語文化の知識
に分けることができそうです。それでは、具体的にはどのような言葉を指すのかについてみていきましょう。
ボキャブラリー(語彙力)
日本語に限らず、語学の運用能力を簡単に図ろうとするなら、まずはボキャブラリーをテストするのが簡単だと言われています。
実際、語学の能力と語彙数はほぼほぼ比例すると言われています。つまり、語彙力が高ければ高いほど扱える語彙力が豊富だということになりますね。
また、語彙の数だけではなく、例えば同じ一語であっても場面によって使い分けることができるなど実用的な運用能力もボキャブラリーを考える上で大切なポイントです。
ここを注意しておかないと、むやみやたらにカタカナ語を並べたり、小難しい言葉ばっかり話す人になってしまいます。わかりやすいと語彙力が少ないは違うということをしっかり認識しておきましょう。
読解力
読解力とは、読んで字のごとく「読(よ)み解(と)く」能力のことです。
具体的に言えば、新聞に書いてある内容を正しく理解したり、相手の発言を聞いて言いたいことがわかるなどの能力です。
また、表面に書いてあることだけを理解するのではなく、文章と文章の切れ目に作者の意図を汲み取ったり( いわゆる行間を読むというやつです )、相手の言葉の裏を理解するなどの力のことも指します。
国語的に言えば、感じる力や想像する力というのもここに含まれるでしょう。
受験に絞って言えば、国語の試験で問われていることのうち、半分はこの能力だと言っても過言ではないと思います。
- この時の登場人物の気持ちを答えよ
- ここで筆者が言っている〇〇とは何を指すのか
といった問題は、すべて読解力を試されていると考えてください。
文章力
先ほどの読解力がインプットの能力だとするならば、文章力はアウトプットの能力と言っていいでしょう。
ここでは一口に「文章力」という言葉でまとめてしまいましたが、正確には「アウトプットする力」のことだと思ってもらって構わないと思います。
自分の思ったこと、感じたことを適切に言葉や文章にして表現する力もまた、言語運用能力の大切な側面です。
国語の試験で大切なのはこの文章力も同じです。いくら筆者の言いたいことがわかっても、それを文章にして採点者に「じぶんはわかっていますよ!」とアピールしないことには点数はもらえません。
「この問題、答えはわかってたのに…」というのは他の教科では「惜しい」かもしれませんが、国語的には全然惜しくないということ
論理的思考力
最後は、論理的思考力です。文章の構成や論理展開など、どうすれば伝わりやすい文章を書くか、どうしたら論理的に物事を説明することができるのかと言った能力はこの「論理的思考力」に当てはまります。
これをテストするのが、作文や小論文だと思います。相手を説得するディベートなどにもこのスキルは必須です。
最近では、プログラマなどの職業にも論理的思考力が求められると言いますが、これはどの職業についても同じことだと思います。
国語力を伸ばす4つのポイント
では、国語力を伸ばすには何をすればいいのでしょうか?
巷には、幼稚園からの教育が大切だという本や地頭力を鍛えると国語力が上がるという噂がありますが、それらについてはここでは触れません。
そう言ったものは僕には真偽を確かめるすべはありませんし、それにこの記事を読んでいるあなたが幼稚園からやり直すというのは無理があります。
そこで、ここからはあなたでもできるような、国語力をあげる方法について紹介していきたいと思います。先ほどのような教育法や地頭力については書籍などを参照して見てください。
ポイント1 読書
まず、国語力を伸ばすスタンダードな方法は読書です。読書は語彙力を伸ばし、感性を養い、さらに教養や文章力も身につくという点で最強の勉強だと思います。
一般には、難しい本を読めば読むほどいいと思われがちですが、実はそうでもありません。いくら難解な文章でも理解できなければ意義なしですし、平易な文章でも想像力を働かせて読むなどいくらでも国語力を伸ばすことができます。
オススメは、斎藤孝の「声に出して読みたい日本語」です。このシリーズは作品が書かれた背景や声に出して読むポイントなども書かれているので結構勉強になります。
様々なジャンルの本を読んだり、あえて古典を読むことで新しい発見があったりすることもあるので気になる本は片っ端から読んでいくことをオススメします!
ポイント2 アウトプットする
日本の教育でよく言われているのが、このアウトプットの量が圧倒的に足りないということです。読むことが注視されているけれども、それを発揮する機会が限られているというのは確かにその通りかもしれません。
国語の基本的な能力は、「読む」「書く」「話す」「聞く」の4つです。このうち、半分はアウトプットです。つまり、国語力にもアウトプットは不可欠だということとも言えます。
具体的には、例えば手紙の書き方を学校で習ったら、誰か知り合いに実際に書いてみる。ビジネス本を読んだらそこに書いてあった単語を日常会話で使ってみるなどインプットしたことをすぐに発揮してみるといいでしょう。
小論文などの論理的な記述の訓練を積むことでアウトプットの精度を上げることができます。ぜひ取り組んでみてください。
ポイント3 要約してみる
ひと昔前に、「天声人語」を要約するという本が流行りましたね。これも、確か一種の国語力ブームだったと記憶しています。
要約には、メリットがたくさんあります。相手の主張を理解して短くまとめるということは「何が重要で何が重要でないか」を理解する必要があります。これらが瞬時に理解できるようになると長い文章でも一瞬で大意をつかむことができます。
また、語数の制約がある中できちんとようやくするためには論理展開にも気を使わなければなりません。これによって論理的思考力も伸ばすことができるのです。
同じように、模写なども有効かと思います。「天声人語」や「編集手帳」などの新聞のコラム欄は特にいいかもしれませんね。
ポイント4 人に教えてみる
自分でわかったつもりでも、言葉にしようとするとうまく伝えられないということはよくあります。そんな人にオススメしたいのが、この「人に教える」という方法です。
自分の考えや理解したことをしっかりと、相手に伝わるように言語化するということはやってみると思ったよりも難しいことがわかります。自分の考えをピッタリ表してくれる語を探すと語彙も増えて行きますし、相手にしっかりと伝わるように論理展開をしっかりしなくてはなりません。
加えて、自分の発した言葉を受け取りてである相手がどのような理解をするかということを想像しなければいけないので、想像力も一緒に養うことができます。
こうしたメリットがたくさんあるので、人に「これ教えて!」と言われた時には、嫌な顔をせずに「自分にもいいことなんだ!」と思ってしっかり教えてあげるようにして見てはどうでしょうか?
最後に
国語力とは何かということと、国語力を伸ばすために必要な4つのポイントとは何かということについて紹介してきました。いかがでしたでしょうか?
まとめると、国語力とは、主に
- 語彙
- 読解力
- 文章力
- 論理的思考力
の4つであり、これを高めるためにオススメなのが
- 読書
- アウトプット
- ようやく
- 人に教えてみる
ことが有用だという話でした。
注釈しておくと、もちろん国語力がこれだというのは僕自身の解釈ですし、それに国語力を高める方法も他にもたくさんあると思います。
それについてはぜひ他にも色々な意見を取り入れて欲しいのですが、大切なのはあなたがどう思い、どの方法をとるかです。この記事がその一助になれば幸いです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!