よく、テストを受けたりすると耳にする「偏差値」ですが、
という疑問については誰も教えてくれなかったりします。
そこで、この記事では
- 偏差値45、55、65の人って全体の中でどれくらいの順位なのか
- それぞれの偏差値でいける高校や大学は?
- 偏差値について気をつけるべきポイントって何?
について解説していきたいと思います!
目次 (クリックでジャンプ)
偏差値とは
偏差値とは何かを一言で言ってしまうと、テスト受験者の中で、自分がどのくらいの位置にいるのかを示してくれる値です。つまり、ざっくり言ってしまうと「テストでどのくらい良かったか」を数字として出してくれる便利なもの、という感じ。
具体的には、次のような計算式で与えられます。
Y = 50 + 10 × (X – μ) / σ
X … 自分のテストの点数
μ…母集団(テストを受けた人)の平均
σ…母集団(テストを受けた人)の平均偏差
とまぁ、こんな式だけ見ても頭が痛くなる人も多いと思うので、ここでは詳しく解説しません。気になる人は、下の記事をご覧ください!
偏差値55ってどのくらい?
偏差値において、覚えておきたいポイントは以下の通りです。
- 偏差値の真ん中は50。つまり、平均点をとれば偏差値は50です。
- 50から上下に同じ偏差値の人は、それぞれ同じ人数だけいます。つまり、偏差値45の人は、偏差値55の人と同じ数です。
- 偏差値50に近いほど人数が多いです。つまり、偏差値55の人より偏差値60の人の人の方が少なくなっています。
- 標準偏差が大きいほど「ばらつき」が大きくなります。
これより、具体的な数字を例に見ていきたいと思います。
偏差値55を例にとって見ましょう。
まずは、下のグラフを見てください。
これは、1万人の人がテストをあるテストを受けた結果出た、算数の偏差値とします。偏差値55の人は…だいたい350人くらいいますよね?
では、次のグラフはどうでしょうか?こちらは国語のテストの偏差値なのですが… 偏差値55の人は500人くらいになっています。
これは、僕がグラフを間違えた! 訳ではありません。このグラフはこれであっています。
では、何がどう違ったらこんなにグラフが変わるかというと… それはばらつきの大きさです。
つまり、算数のテストではたくさん点をとった人と全然点を取れなかった人がいるということです。一方、国語はみんなだいたい平均点ぐらいをとったという感じです。
要はまとめると、偏差値だけで順位は割り出せないことになります!
偏差値で、上位 〇% がわかる?
という声が聞こえてきそうですが、実は偏差値にはとても優れた使い方があるのです。それは…
のです。これってすごくないですか?
逆に、平均点だけわかっても自分が上位 何パーセントかどうかはわかりません。
偏差値でいくつが上位何%になるかというのは、下の表で確認して見てください!
偏差値45 の場合はどうなの?
さて、では偏差値45 の場合は… と、言いたいところですが、それはもうできてしまっています。
最初に、偏差値は55と45で上下がひっくり返っただけ、と書きました。なので、偏差値55の場合が上位30%に入っているとしたら、偏差値45は下位30%に入っているということです。
偏差値65、75の場合も同じように見ていくことができます。
注意して欲しいのは、先ほども説明した通り、順位はそれぞればらつきによって異なるということです。
偏差値 55ってどんな高校に行けるの?
気になると思います。気になるでしょう…
気になる人は、ぜひ 高校偏差値.net などで調べてもらえるといいと思います。実際、行けるとしても自分の住んでいる都道府県に限られてくると思うので…
タイトルで「偏差値45、55、65ってどのくらい? 具体的な順位と、高校・大学を調べてみた」って言ってるのに、大事なことは他人任せですみません…
ちなみに、進学校と名高い「私立 開成高校」はなんと驚異の偏差値78 でした!(高校偏差値.net 調べ)
ヤッベェな… (震え声)
偏差値の注意点
では、ここからはぜひとも知っておきたい偏差値の注意点を見ていくことにします。とっても便利に見えた偏差値も、使いようによっては非常に危険な数字になってしまうんです。
順番に見ていきたいと思います。
母集団が違うと比較はできない
さて、先ほどまで偏差値は上位 何パーセントに入るかということを表していると言いましたが、それはあくまでも試験を受けた人の中でのお話です。
つまり、偏差値というのは70だから良い!ということは必ずしも言えないことになります。
例えば、先ほど話に出てきた開成高校の中で偏差値50だったとしましょう。それは、開成高校の中では真ん中くらいかもしれませんが、同世代の受験生からみればかなり出来るヤツということになります。
また、同じようなことが模試にも言えます。駿台予備校が実施している「東大実践模試」の偏差値と、そこそこのレベルの高校の定期テストの偏差値とでは意味が違うことがわかります。なにせ東大実践模試は東大を志望する人が受けるテストなので、レベルの高い人が集まりますが、逆に高校のテストでは大学に進学しないような人も含まれます。なのでこれらで共に偏差値50を取ったとしても、その意味はまるで違います。
一方で、同じような比較ができる場合があります。それは、受けている人のレベルがほとんど一緒の模試などです。駿台の全国模試と河合塾の全国模試などほとんど違いがないと考えて良いと思います。
とりあえずは、偏差値を比較できるのは母集団、つまりテストを受けた人が同じ場合と覚えておいてください。
母体数が多くないと正確な値が出ない
2つ目の注意として、母体数( テストを受けた人 )が多くないと正確な値が出ない、ということが挙げられます。
偏差値は統計学の考え方を使っています。統計学とは、多くの統計データからなんらかの法則性を導き出す学問です。なのでサンプルデータ( 受験者数 )が多ければ多いほど理論的に正確な値が出ます。
大手予備校の模試などは頑張って受験者を集めようとしているし、それだけ価値があります。逆に、参加者が100人とかの偏差値などはあてにならない場合も多いです。
何回もやらないと正確な偏差値はでない
偏差値がばらつくのは、何も周囲のせいだけではありません。あなたが実力を発揮できるかどうかにもかかっています。今回の偏差値はたまたまよかっただけかもしれないし、逆にもしかしたらたまたま悪かっただけかもしれません。
では、気になるのは”どのくらい偏差値に誤差が出るのか”ですが、それはよく言われているのはプラスマイナス3くらいです。つまり、あなたの実力は今回の偏差値よりもプラス3高いかもしれないし、逆に3低いかもしれません。
これは、試験の日のコンディションやモチベーション、それにうっかり計算ミスなどによるもので、ある程度しょうがないものです。まさに神のみぞ知るといったところです。
この”ばらつき” をどうしたらなくすことができるかというと、1番いいのは模試をたくさん受けることです。例えば4回模試を受けて、
60 57 63 63
という結果だとしたら、1番悪かった57のマイナス3という結果は滅多に出ないと思っていいでしょう。
最後に
「偏差値45、55、65ってどのくらい? 具体的な順位と、高校・大学を調べてみた」でした。偏差値における順位の考え方、わかりましたか?
まとめると、
偏差値とは、自分がテスト受験者の中で上位何%にいるかを示す数字
でしたね。偏差値55なら上位30%、偏差値65なら上位7%と言った具合でした。
高校・大学の方は、他のサイトをご覧ください… という流れになってしまいした…
もし、偏差値の具体的な計算方法やどのような特徴があるかを知りたい人は、こちらのページをご覧ください!