数学って苦手な人、多いですよね。僕も数学全然ダメでした。理系なのに。
大学受験において、数学は大きな点数差が生まれてしまう科目です。得意な人は当たり前のように満点をとってくる一方で苦手な人は半分も取れないという人も少なくありません。
つまり、言いようによっては一発逆転が可能でもあり、数学いかんで落ちてしまうこともあります。だからこそウェイトを置いて勉強している人も多い様子。
そこで、この記事では数学の勉強法・やるべきことをレベル別に紹介していきます。数学が苦手な人、大学受験で数学を使う人は必見です。
目次 (クリックでジャンプ)
数学には壁が3つある
まずは大学受験の数学の壁についてです。自分の現状を知るという意味でだいたいどこらへんにいるかということを考えながら読んで見てください。
センター
第一の壁はセンター試験です。数学のセンターは「I・A」と「II・B」に分かれています。
これらは、特徴としてはどちらも基礎的な数学の処理能力を問う問題です。誘導が
ついているので、それに従って解いてゆくタイプです。
こういう問題は、ある意味単純で、計算能力と問題を読む力がある程度あればできてしまいます。
センター試験が安定して8割を超えてくると次の壁に当たります。
GMARCH、早慶上理
次の壁はGMARCHや早慶上理の、いわゆる難関私大です。まあ、これは分類なのであまり一概には言えませんが…
こうした大学において、合格点を取ることができるかどうかというところでまた実力が別れます。
このクラスだと、難しい問題がちらほら現れ始めます。しかし、大半は「どこかで見たことのあるような問題」の変形版。
ここのレベルで求められることは、やはり高度な計算能力と、どのくらい演習の量をこなしたかです。
多くこなせば、それだけ知っている問題は増えるので、やったらやっただけ点数が伸びて行くでしょう。
難関国公立
さていよいよ最後の壁、難関国公立です。ぶっちゃけていえば、僕は「東大」と「京大」しか知らないのですが…
この2つの大学に共通することは、「問題文をパッと見ても解法が思い浮かばない」ことです。まさに別次元。
初めて見る問題が多く、そういった問題の解き方の糸口を見つけることができるかということが鍵となります。
個人的には、このレベルの数学は「見えた!」という面白さがあるので楽しめる一方で、見えなかった時のテストの悲惨さといったらないです。
さて、次はそれぞれのレベルごとにいますべきことを書き出して見ました。
レベル1 センター試験 8割未満
まずは単純計算を早くする
まずは何が何でも単純計算のスピードを上げることです。単純計算とは、文系ならまずは掛け算とか、sinの変換公式とか。理系なら微積の公式まで。
なんでかというと、高校の数学は本当に単純計算の速度で差がつくからです。
計算は本当にいろんなところに出てきます。例えば、センター試験の問題で単純計算はなんかいくらいあるでしょうか?かなりの数になると思います。
それがいちいち遅いようだと、時間がいくらあってもたりません。
それに、上のレベルに上がっても計算能力は必須の項目です。
オススメの勉強法は、本当に単純にドリルなどをすることです。もしくはセンター試験の過去問を解いてみるのでもいいですね。
その際には、解答時間に十分に注意するようにしましょう。
公式は意味の理解 → 暗記
公式はしっかり覚えていますか?
「公式は暗記しないでも導ける!」という考えを持つ先生も少なからずいるようですし、反対はしません。しかし、時間の制限があると覚えておいたほうがいい公式というのはたくさんあります。
sin cos の二倍角、三倍角や微積の “囲む面積” などがそれです。
そこで、公式を覚える際に注意していて欲しいのが、「意味を抑えた上でしっかりと暗記すること」です。
理由は2つあります。
1つは、曖昧な暗記をしている公式なんぞに意味はないからです。ふわふわした記憶のもとに、「これでいいんだっけな?」というような思い出し方をするのであれば、先生のいうように公式は覚えないで導いてください。
2つ目の理由は、公式の意味を知っていたほうが解ける問題が格段に増えるからです。センター試験などは本当にその典型例で、例えば途中式にその公式があったとしたら公式ができる一連の流れを知っていたほうが有利です。
それに、問題が難化しても公式は使います。その時もしっかり意味を抑えていると解法を思いつきやすくなります。
センターにはセンターの対策を
これはどのレベルにも言えることですが、センター試験にはセンター試験の対策を立てるべきです。
ということで、センター試験のための対策について軽く触れておきます。
1) 時間を図る
センターは時間との戦いです。時間を決めずにゆっくりやったって、そんなものは実力になりません。
練習問題を解くときも、しっかりと時間を意識しましょう。また、試験本番までに時間配分などを決めておくべきでしょう。
2) 苦手分野を作るな
センター試験では、出題される問題の分野というのはだいたい決まっています。高得点を取る上で大切なのは、この中で苦手分野を作らないことです。
なぜかというと、苦手に時間を取られると他のところまで総崩れになる可能性があるからです。
また、センター試験で苦手を出すと、その分野においては私大や国公立の問題だと途中点まで行かないということもありえます。
これは勿体無いので、苦手はできるだけ潰しておくようにしましょう。
レベル2 GMARCH 早慶上理
問題をパターン化して分類する
このレベルになると、皆さん参考書を色々とやっていると思います。もしくは、予備校のテキストとか。
有名どころでいうと、河合のプラチカとか数研出版の頻出問題とか、重問とかですか?
いずれにせよ、大切なことは、「自分は今こういう問題をやっている」ということを明確に把握することです。
例えば、「微積分」の問題であれば、これはグラフを書いてビジュアル的に解く問題なのか、それともゴリゴリ計算していって数式的に解く問題なのか、そういった型をある程度認識しましょう。
こうして引き出しが増えていくと、「この問題はまずグラフを書いてみようかしら」とか、「移行してまとめたらスッキリしそうだ」とかある程度見通しがついてきます。
こうした引き出しの数がいくつあるかということがこのレベルだと非常に重要になってきます。
ケアレスミスにも特徴がある
最初にも書いた通り、数学は得点差が非常に出やすい科目です。1問で30点とか飛ばすこともあります。
そして、その30点を英語で取り返そうと思ったらどれくらい頑張らないと無理かということは皆さんが一番よくわかっていると思います。
だからこそ言いたいことは、「ケアレスミスには気をつけろ!」です。
本当に、誰しも経験があると思うのですが、最初の方で計算ミスしてて、それに気づかず時間をかけたのに結局30点中5点しかくれなかった駿台の採点官はほんまにマジ覚えてろ…
ともあれ、ケアレスミスをなくせ!というのはよく聞きますが、ケアレスミスの無くし方についてはあまり議論されていませんよね。
僕が一番気にしていたのは、「ケアレスミスにもいろんなタイプがある」ことです。僕は、字が汚いので計算の途中で数字が入れ替わっていることとかしょっちゅうでした。(”1” が “7”になってたりね。)
だから、そういったことがないかしっかりしきをかいたりいちいち見直したりするようにしました。それだけでだいぶ変わるものです。
こんな風に、「自分はどんなミスをするのか」ということがわかっていればその対策を取れるので、以降ケアレスミスをしたら自分はどんな風にミスをするのかということをしっかりと把握しておきましょう。
私大には私大用の対策を
さて、今度は私大用の受験対策です。
1) 過去問で各大学の特徴をつかもう
当たり前ですが、私大はセンター試験のように国が試験を作っているわけではなく、1校ごとに問題が違います。
なので、出題される形式や頻出の分野が学校や学科によってそれぞれ違います。
それを早い段階で知っておくことは非常に有利に働きます。
2) うまく点数を取ることを意識しよう
このレベルになってくると、「問題の難易度」に傾斜が出てくると思います。もう少し簡単な言葉でいうと、5~6問ある問題のうち、簡単な問題、標準的な問題、難しい問題と問題の難易度に差が出てくるということです。
これを見極めて取れる問題を取り、取れない問題は放っておくという戦略を立てられるようになるべきです。
多くの人は、こうした「捨て問」を消極的な策だと思っている節がありますが、これ立派な戦略です。
早くからやっておくと、鬼問(アホみたいに難しい問題)や、一見難しそうに見えるけど実は簡単な問題を見抜けるようになります。
こうした”試験慣れ” も有効な対策のうちの一つです。
ただし、逃げることを覚えて苦手問題を放棄するというのは話が違います。あくまで戦略的撤退であることに注意してください。
レベル3 難関国公立
復習をしっかりとしよう
ここまでこられた人は、多くの問題を解いてきたと思います。
しかし、その問題は本当にあなたの身になっていますか?今まで解いた問題を解きっぱなしにしていませんか?
たとえ難関大学の問題とはいえ、別に解けない問題ばかりが出題されるわけではありません。それに、誰しもが取れるような問題を落としてしまっては合格が遠のいてしまいます。
だから、今までやった問題を完璧にできるようにするということはとても大切です。
特に数学は、英語や国語と違って「非常に良く似た」問題が出題されることはままあります。そんな時、「ラッキー!」と思うか「しまった(~_~;)」と思うかはあなた次第なのです。
一旦計算に入ったらそこから計算に集中すること
これは勉強法というよりテクニックのような話になるのですが、数学は難しい問題になればなるほど「考え方」が重視されるようになります。
数学の問題はよく山に例えられます。頂上がゴールです。
この例えにおいて、考え方はルート選択に似ています。実際、頂上に行くための道は1つでないことが多いです。東から登るのか、それとも西から登るのかは自由です。
このルート選択を誤ると、大変な労力がかかります。計算が大変だったり、照明が不十分になったり、t鬼には解法にたどり着かなかったりします。
だから、みんな口を揃えて「考え方は大切だ」と言います。
しかし、このルートは実際に計算して見ないと正しいのか誤っているのかわからないことが多いです。行って見て、ダメだったらそれでまた引き返して次のルートを探せばいいのです。
一番やってはいけないことは、「あの道がよかったかな?」と迷いながら進むことです。ルートを決めたらただひたすら計算しましょう。
たまに、「計算式が複雑になったからこの道は違うかな?」と思って諦めてしまうことがありますが、大抵はゴリ押せばなんとかなります。ゴリ押しましょう。
難関国公立には難関国公立の対策を
さてさて、このレベルになるともう何と言ってもやるしかありません。実際、多くの人は進学校だったり予備校だったりに通っていたり、地方の人もスタディサプリでやって模試だけ受けているという人もいるかもしれません。
いずれにせよ、ここまできたらあとはいままでやっていたことのレベルを全体的にあげるだけです。
高いレベルで予習、復習や過去問対策を繰り替えすのみです。
書いたように問題はときっぱなしで終わらないように!
最後に
以上、レベル別の数学の勉強法・やるべきことでした。自分のやらなければならないことがわかりましたか?
まとめると、
目標を立てる→計画を立てる→自分にあった勉強をする
です。まずは目標ですね。
一度書きましたが、必ず目標を最初に設定してください。必ずです。