オームの法則とは、 中学校の理科で習う電圧・電流・抵抗の関係を表す法則です。
この法則は電気の分野でもっとも基本的な式なので、ぜひ使いこなせるようになっておきたいところ。とはいえ、中学校に入ると暗記することがだんだん増えるのでよくわからないという人も多いですよね。
特に、電気は目に見えないので苦手にする人も多いはず。そこで、この記事では簡単な覚え方と、それを使った練習問題を解いていきたいと思います。
基本をおさえたら、あとは練習あるのみ!頑張ってください!
目次 (クリックでジャンプ)
オームの法則とは?
まず、ざっくりとオームの法則について紹介します。
オームの法則とは、以下の等式が成り立つことを言います。
ここで、Vは電圧、Iは電流、Rは抵抗を表します。
この式を変形した I = R/V や、R = V/I という式も使うので、問題に合わせて自由に変形できるようになっておきましょう。
オームの法則の意味
では、オームの法則とはどんな意味を持つのでしょうか?
回路には3つの「登場人物」がいます。それが、電圧を上げる「電源」、そして電圧を下げる「抵抗」、最後に回路を流れる「電流」です。
オームの法則は、これらの関係を表しているのです。
回路を使った問題では、電圧、電流、抵抗のうち2つが与えられ、そこからオームの法則を使ってわからないあと1つを求めるという問題がほとんどです。つまり、オームの法則を使うと簡単に解ける問題が圧倒的です。
どうやって覚えるの?
それには、こちらの図を使います。
丸をかいて、図のようにV,I,Rを書き、それぞれに線を引きます。この図をどのように使うかは、それぞれ「何を求めたいか」によって変わってきます。
Rを求めたいとき
VとIが与えられていて、Rがわからないときは図のRを隠します。すると、V/I となって、Rが求められます。
このように、この図では、わからないところ(求めたいところ)を隠したとき、図がそれを求める式の形になっているのです。
Iを求めたいとき
電流がわからないときも同様です。Iがわからないときは、Iを隠すと… I = V/R とわかります。
Vを求めたいとき
Vの場合も同様です。Vを隠すと、I×R が見えるので、V = I × Rがわかります。
このように、図を使うとすぐに答えが見えるので「公式が覚えられない…」という人はぜひ使って見てください!
オームの法則を説明してって言われたら?
ここからは直接は関係のない話ですが、「オームの法則」とは一体何を表しているのでしょうか?V = I × R という数式だけでなく、その意味まできちんと理解しておきたいですよね?
電気は、目に見えないので水を使って説明することにします。
電気回路を水に例えてみると…
図のように、電圧は回路に水を流すためのポンプ、抵抗は水車のように水の流れを妨げるもの、そして電流は、水路を流れる水の流れ(水流) を意味します。
ここで、もう一度オームの法則を見てみましょう。
回路を見てみると、同じポンプを使うなら、水車が大きければ大きいほど、水の流れが少なくなることがわかります。
また、同じ水車を使うなら、ポンプが水を高くあげればあげるほど、水の勢いは強くなることがわかりますね。
つまり、そこには V = I × R の法則が成り立っているのです。この図は、並列回路と直列回路の考え方の違いを理解する際にかなり重要な図になってくるのでぜひ覚えておいてください!
オームの法則を使った問題
それでは、ここからオームの法則を使った問題を見ていきましょう。
【問題】
ある電池に9Ω の抵抗をつなぎ、スイッチを入れました。すると抵抗に3A の電流が流れました。この時の電源の電圧(V)を求めなさい。
【解説】
回路の問題では、“電圧”、”電流”、”抵抗” が登場したら、まずはオームの法則を使って問題を解くことができないか疑ってみるといいでしょう。この問題では、電圧を求める問題ですね。
先ほどの図を見てみるとわかるとおり、
V = I × Rなので、答えは 3 × 9 = 27(V) です。簡単ですね?
同じように、抵抗を求める問題、電流を求める問題も基本的には「V = I × R」というオームの法則を変形して解くことができます。
ぜひチャレンジして見てください。
最後に
オームの法則の覚え方や練習問題の解き方などについて解説してきました。きちんとした理解はできたでしょうか?
この記事では練習問題よりもオームの法則の理解に焦点を当てましたが、理解できればあとは練習問題をたくさん解くだけです。
はじめにも言った通り、電気の回路の問題はオームの法則が基本です。これは上級生になって難しい問題を解くときにも同じなので、基本はぜひ早めにマスターしておきましょう!